B型肝炎訴訟大阪期日、映画「標的の島〜風かたか」、空海の道ウォ−ク

 忙しい3日間であった。
 19日(金)は大阪裁判所でB型肝炎訴訟の裁判があったので参加した。この日の参加者は前回より少し少なく、B型肝炎訴訟を被害者の皆さんにもっと知ってもらうためには、多くの傍聴者が必要と思った。今回の和解者数は58名で、内徳島県の方は4名であった。原告の意見陳述は1968年生まれの女性(肝がん)と、55歳の男性であった。男性は19歳の時に発症した。彼の人生の3分の2以上の時間が、肝炎に支配されてきている。その上、民法の20年除籍という壁によって、和解金の大幅減額がされようとしている。
 弁護団の意見陳述では、全国弁護団からの提訴被害者数は22,104名で和解が16,097名ということで(全国弁護団以外も含めると提訴者数41,500人程度)で国の処理が大変遅れている。また、除籍問題の改善を求めた。
 裁判後の報告集会では、意見陳述した原告の感想、先月東京で行われた集会の報告、B型肝炎に有効な創薬の研究状況、などが話された。
 集会では、国から原告に支払う「給付金」という言葉に異議が出された。なるほど、そのとおりである。「給付金」では、お金を支給する、交付するということで、上から目線になってしまう。被害者に精神的・肉体的・経済的に多大な損害を与えた国が、「謝罪」しているようにはとても考えられない。法的にはそうなのだろうが、被害者である患者・原告にとっては、納得しがたい言葉である。
 久しぶりに、報告集会の後の交流会に参加した。原告・弁護士らがお互いに言いたいことを言って、それでいて絆が強くなるものであった。

 19日(土)は映画「標的の島〜風かたか」の上映があったので、見に行った。「風(かじ)かたか」とは、「風よけ」「防波堤」のこと。沖縄県民の8割が反対している辺野古の新基地建設、全国各地から1,000人もの機動隊員を動員して建設を強行している高江のヘリパッド建設。どれも沖縄にとっても日本にとっては大変危険なものだ。基地があればそこが攻撃される。それは72年前の沖縄戦を見れば明らかである。
 非情で強圧的な日本政府・アメリカ政府と、非暴力と歌・踊りで闘ってきている人々の姿が、ドキュメントとして撮影されている。大手マスコミからは全く伝わってこない、沖縄の現状が描かれている。昨年5月に、辺野古・高江に行ったが、映画をみると沖縄の現状がますますよく理解された。
 この映画は、6月4日に徳島県母親大会の記念講演の講師として話をされる三上智恵さんと沖縄の現状を知るには良い機会だと思った。



 昨日(21日)は「第23回最後まで残った空海の道ウォ−ク」に連れ合いと参加した。500名余の参加であった。四国11番札所藤井寺から山道を登り12番札所焼山寺を経て鍋岩まで15.6kmを歩く。健生山の会の人も参加していた。今回は訓練があまりできていないので、最後まで歩けるか心配だった。連れ合いは、映画「標的の島〜風かたか」の上映成功のための活動で、睡眠不足と疲れのため、最初のチェックポイントの長戸庵でリタイアした。仕方がないので、一人で歩き続けた。自分のペースで歩いたために例年より40分早く2時18分にゴールの鍋岩に着いた。私より先に140名ほどが先着していたようだ。鍋岩からはバスで鴨島へ、連れ合いが駅まで迎に来てくれた。早速、御所の郷で汗を流した。

台北陵クリニック筋弛緩剤えん罪事件の守大助さんをご支援ください!
B型肝炎訴訟をお考えの方は、全国B型肝炎訴訟弁護団へご相談を!
「江戸端唄集」(岩波文庫
◯都々逸百人一首
 みなの川では わしやないけれど 恋ぞつもりて ふちとなる
 筑波嶺の峰より落つる男女(みなの)川恋ぞ積りて淵となりぬる(陽成院
 しのぶもぢずり 夫(そ)りや誰ゆゑに みだれて涼しい あらひ髪
 陸奥(みちのく)の忍ぶもぢ摺り誰故に乱れ初めにし我ならなくに
 ※しのぶもぢずり:陸奥国信夫郡福島市)でおこなわれた織物の模様を擦り出す方法。