守大助の会、あわ9条の会、「書物」(岩波文庫)、「魯迅全集第7巻」(学研)

 12日(土)は午後から守大助の会があったので参加した。恒例で、会の前に徳島駅前で宣伝行動を行った。参加者は7名で、署名が11筆集まった。若い女性2人が署名してくれたが、聞いてみると看護師であった。守くんのえん罪が他人事ではないから署名してくれたのであろう。この日の主な議題は2月9日(土)に青少年センターで開かれる第14回総会の運営についてであった。会員数は539名、最高裁宛の再審開始を求める署名は918筆、記念講演講師の青木さんの署名は168筆との報告があった。また、千葉刑務所の守さんあての年賀状は全国から840通届いたとのことであった。事務局長の川上さんは1月6日から連日、ニュース「僕はやっていない」50号の配布と総会参加の呼びかけで動いている。全くその誠実さには頭が下がる。2月の役員会は17日、3月は16日と決まった。夕方5時からは新年会をお好み焼きの「ニュー白馬」で行った。
 13日は9時からマルナカ柿原店前の交差点で、今年はじめてのあわ9条の会の宣伝行動があったので連れ合いと参加した。参加者は8名で、寒い中をのぼりを立てて、憲法9条を守ろうと訴えた。車の窓を開けて手を振ってくれる人もいて、元気づけられた。

書物 (岩波文庫)

書物 (岩波文庫)

 明治生まれの著者2人(森銑三1895〜1985,柴田宵曲1897〜1966)なので、私にとっては読めない字、意味のわからない字がたくさん出てくるので、辞書をそばに置いて読んだ。嬉しかったのは宵曲の「書物と詩歌」の項で橘曙覧(1812〜1868 福井の人 たちばなのあけみ)の「独楽吟」が紹介されていたこと。独楽吟52首中7首が書物に関する歌である。
◯たのしみは珍しき書人にかり始め一ひらひろげたる時
◯たのしみは尋常ならぬ書に画にうちひろげつゝ見もてゆく時
◯たのしみはそゞろ読ゆく書の中に我とひとしき人をみし時
◯たのしみは書よみ倦るをりしもあれ声知る人の門たゝく時
◯たのしみは世に解がたくする書の心をひとりさとり得し時
◯たのしみは人も訪ひこず事もなく心をいれて書を見る時
◯たのしみは数ある書を辛くしてうつし竟つゝとぢて見るとき
 岩波文庫から「橘曙覧全歌集」が出されている。近頃は曙覧のような気持ちで本を読む余裕はまったくないが。
 森の「書巻の気」の中に、「羅山、元佶などの儒者や学僧を身辺に近づけていた家康は、政治家としても心懸けがよかった人だったというべきであろう。明治以降の政治家にしても、伊藤、山縣などという人には、一流の文人や学者が接近していた。西園寺公の如きもそうであった。公の薨後、そうした点で私等の好感が持たれる人に誰があるであろうか。」と書かれている。今の政治家、全く腰巾着ばかり引き連れている。伊藤・山縣はともに山口生まれ。安倍さん、少しは大先輩を見習ったらどうか。
 本の表紙には解説の中村真一郎の一文が書かれている。「生涯を書物研究に捧げた森銑三柴田宵曲にの両碩学が、書物、読書、出版について長年の蘊蓄をかたむけた随想集。真っ向からこれらのテーマに切り込む森銑三に対し、淡々とその楽しみを語る柴田宵曲と、文章は対照的であるが、その端ばしに『書物への愛』があふれている。」読みたくなった本もあった。
 今年に入り、魯迅全集を真面目に読み進めている。いつまで続くかわからないが、今は魯迅全集第7巻(全648p 偽自由書 准風月談 花辺文学)の316ページまで来た。魯迅の学識は古今東西に及んでいて、引用・隠喩が多々あって、理解するのが難しい。

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良寛歌集(東洋文庫556 平凡社
◯わが宿の軒端に春の立ちにし日より山川に心は遠くなりにけるかな
◯うぐひすの初音は今日とわがいへば君はきのふといふぞくやしき
◯鶯もいまだ鳴かねばみ園生(そのふ)の梅も咲かぬに我は来にけり
◯降る雪に年をまがひて梅咲きぬ香さへ散らずば人知るらめや
◯この頃のひと日ふた日にわが宿の軒ばの梅も色づきにけり