絵解き江戸庶民のことわざ
- 作者: F.ステナケル,上田得之助,河鍋暁斎,北村孝一
- 出版社/メーカー: 東京堂出版
- 発売日: 1991/10
- メディア: 単行本
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この本は、明治時代の横浜などに住んでいたフランス人を対象にして書かれたものなので、当時の日本人にとっては自明な言葉・ことわざでも、フランス人にわかりやすいように丁寧に解説している。従って、今日の我々にとっても比較的理解されやすくなっている。そうとは言え、私にとっては解らないことわざばかりであった。
そこで「成語林」で調べてみた。
- 作者: 旺文社
- 出版社/メーカー: 旺文社
- 発売日: 1993/09
- メディア: ハードカバー
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絵までは紹介できないが、短いのを一つ。「蒟蒻の化物」フランス人向けの著者の解説は以下の通り。「無気力の怠け者で、何をすべきかわかったためしのないひとについていう。蒟蒻とは非常にぐにゃぐにゃした一種のパテで、ゼラチンでできているような見かけと固さをしている。お化けも煙のように実体がなく、柔らかくて何の抵抗も示さないから、蒟蒻のお化けとくれば、これ以上ないほどぐにゃぐにゃしたものになるわけだ。ある商人がすべって、蒟蒻の入った桶(バケツ)を引っくり返したところ、蒟蒻はまたたく間にお化けになった。これを見てあわてた侍が、このぶよぶよした化け物を切って捨てようと刀に手をかけている。」
暁斎の巧みな絵によって、ことわざの意味が理解されるのである。