B型肝炎訴訟全国原告団総会

 12月6日に東京で全国B型肝炎訴訟原告団総会があったので、大阪原告団の代議員の一員として参加した。
 この会議は、国の「B型肝炎特措法案」(正式名称は、「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法案」)に対する態度を原告団として決めるために開催された。すでに衆議院では原案通り可決され、付帯決議も付けられて、今日の参議院厚生労働委員会で採決される予定。
 この法案には、前回も触れたように肝硬変・肝がん・死亡して20年以上を経過したもについては給付金支給の対象から外すという、大きな問題点がある。原告団としても、長年苦しんできた被害者が救済されないということは、国が加害責任を果たしてないという不満の声が上がった。
 法案では残念ながら20年以上の被害者の救済を勝ち取れなかったが、付帯決議ではこう書かれている。
 不法行為の損害賠償請求権は、不法行為の時から20年を経過すると消滅するが、そのような除斥期間を経過した集団予防接種等によるB型肝炎ウイルス感染被害者に対しても、真摯に対応すること。また、除斥期間を経過した肝硬変・肝がん患者等の感染被害者が提訴した場合には、基本合意の趣旨、本委員会における厚生労働大臣の答弁等に照らし、裁判所の仲介の下で、誠実に協議するよう努めること」 
 国・厚労省はこの付帯決議を尊重し、20年を経過した被害者に対しても差別のない和解をするよう求めたい。

 7日には会議がなかったので板橋区立美術館で開かれている「池袋モンパルナス展」を見に行った。池袋は私が東京にいた頃よりももっと賑やかになったが、今から90年から70年前は、駅の近くは静かな農村地帯で牛の放牧場もあったという。
 多くの若い画家・詩人などがここに住んで交流した。38名の戦前(一部は戦後)に描かれた80点の絵と、パンフレット・ポスター・手紙・日記・詩集・展覧会の案内状等によって、ここに住んだ若者たちの生きざまが示されている。キャンバスに描かれた自画像からこちらを見つめる目には、貧乏ななかでも芸術に対する熱い気持ちが伝わってくるようだ。どの自画像にも強い画家の意思が感じられますね。
 この時期については宇佐美承の「池袋モンパルナス  大正デモクラシーの画家たち」に詳しい。

池袋モンパルナス 大正デモクラシーの画家たち (集英社文庫)

池袋モンパルナス 大正デモクラシーの画家たち (集英社文庫)


俚謡 (湯朝竹山人 辰文館 大正2年刊 1913年)から
 ○雨は降る降る 宮川止まる 負ふた子は泣く 日は暮れる
 ○曇る夕立つ 夕立つ晴れる 晴れる日がさす 虹が立つ



 上の写真は我が家の張子面 おかめ(漆原馬須雄作 高松市