東日本巨大地震と石原都知事発言

 東日本巨大地震は、死者・行方不明者を含め1万人を超す大惨事となった。阪神淡路大震災の時に多くの死者をもたらしたのは、地震後に発生した火事であったが、今回は大津波であった。現地・支援者が懸命の捜索・復旧をはかっているが、一人でも多くの人命が救われることを祈っている。
 こんな時に飛び出たのが、石原都知事の暴言。「この津波をうまく利用して(日本人)の我欲を一回洗い落とす必要がある。これはやっぱり天罰だと思う。」 しょっちゅう暴言をくり返し、国民を愚弄する彼の姿勢は、被災者の心を汚すものである。つつましく毎日を過ごしてきた被災者が、どのような天罰を受けなければならないようなことをしたと言うのだろうか。こういう人物には、都政を任せることはできない。
 東京電力福島原発は、大変危険な状況に陥っている。テレビなどに登場にしてくる解説者は、果たして正しい情報を聞き手に送っているのか、疑問に思ってしまう。東京電力も、原発の危険性を過少にして、情報を出しているのではないだろうか。原発安全神話がいかに偽りだったか、今回の地震は示している。危険な活断層の上に、多くの原発が建てられている。
 新聞報道によると、フランスの原子力安全局は、今回の事故は国際原子力事象評価尺度(INES)で上から2番目の「レベル6」に該当するとの見解を発表している。しかし、テレビ各社は国民をパニックに陥らさせないためか、こんなことを報道しない。私たちが求めているのは、正しく・正確な情報である。記事には、事故の区分を、以下のように紹介していた。放射性物質が、すでに空気中で拡散されている。このような事態が長期に続けば、短期間では影響は少ないだろうが、長い期間を通じて見ると、発がんなど人体に大きな影響を及ぼすのではないだろうか。
 レベル4:所外への大きなリスクを伴わない事故。東海村臨界事故(99年)
 レベル5:所外へのリスクを伴う事故。米スリーマイルアイランド事故(79年)
 レベル6:大事故。今回の福島原発事故
 レベル7:深刻な事故。 旧ソ連チェルノブイリ事故(86年)

 

螺鈿の四季〔ハヤカワ・ミステリ1832〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

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 初任地での激務に疲れたディー判事は、都出張の帰途お忍びで風光明媚の地、威炳の町に滞在する。しかし、そこでも事件が発生。ロバート・ファン・ヒューリック描くディー判事は苦労しながらも難問を解く。



 上の写真は、宮内フサ(1985年102歳で死去)作品 燕?


俚謡 (湯朝竹山人 辰文館 大正2年刊 1913年)から
  ○いとし殿御を 遠くに置けば 烏鳴くさえ 気にかかる
  ○若い女(をなご)に 殿御のないは 笠の〆緒の 無い如く
  ○つまは北国 まだ帰らぬか 文を遣りたし 帰る雁