国民救援会徳島県本部大会に参加と『冤罪判決実例大全』

 昨日(27日)は日本国民救援会徳島県本部第38回大会が、徳島市シビックセンターで開かれたので参加した。
 大会で私が「守大助さんを支援する徳島の会」を代表して行った挨拶は下記の通り。


         国民救援会徳島県本部第38回大会あいさつ

 本日は、国民救援会徳島県本部第38回大会の開催おめでとうございます。守大助さんを支援する徳島の会を代表して、心から連帯のあいさつを送ります。
私たちの会は、結成以来いつも徳島県本部からの温かいご指導とご援助を頂き、活動を続けてまいりました。本日の議案書の中でも丁寧にその活動内容が紹介されていますが、毎月行われる定例の役員会で方針を決め、会員拡大や学習会、全国の守さんを支援する会との連帯などで、千葉刑務所に無実の罪で収監されている守さんを一日も早く取り戻そうと努力してまいりました。また本日は、この事件についての決議もご用意いただきありがとうございます。
2001年1月、仙台の医療法人「北陵クリニック」の准看護師だった当時29歳の守大助さんは、患者さんの点滴に筋弛緩剤を混入したとして1人殺人、4人殺人未遂で逮捕・起訴されました。
 当初、守さんは准看護師の立場を利用し、仕事の不満を解消するために筋弛緩剤を混入したと犯行を自白させられました。最近の、メディアの報道通り、警察や検察の無謀で人権無視の取り調べの中で自白を強要されたのです。
しかし、守さんは逮捕から3日後に「僕はやっていない」と犯行を否認し、その後一貫して無罪を主張しています。一審の仙台地裁では、守さんの弁護団と検察側が対立し、激しい争いになりましたが、2004年3月に無期懲役の判決が言い渡されました。
 守さんはただちに高裁に控訴しました。二審の仙台高裁では、弁護団からの証人・証拠・鑑定請求がことごとく却下され、被告人質問も認められず、たった4回の公判で結審し、2006年3月に控訴棄却されました。また、2008年2月には最高裁で上告棄却が決定されました。守さんが不当に逮捕されてから、早くも11年9カ月がたちました。
今年2月に再審請求が行われましたが、私たちは今まで以上に取り組みを強めたいと考えております。徳島ラジオ商事件の貴重な経験から学び、救援会の皆さんをはじめ多くの方のこれからも変わらぬご援助をお願いして、守大助さんを支援する徳島の会を代表しての、ごあいさつとさせていただきます。
                            有川哲雄


 大会では支援する会の川上事務局長が、この間の会の取り組みを報告した。仙台地裁への再審開始請求署名が、当初目標の1,000筆を大きく超えて1,980筆になったこと、会員も当初目標の400名が381名にまでなったことなどである。
 また大会では、特別学習会として加藤健次弁護士(堀越事件弁護団事務局長)が「国公法弾圧二事件」について話をした。裁判所に提出された公安警察のビデオ録画は、ここまでやるかと思うほどの密着盗撮で、国民の権利が大きく侵害されていることが理解される内容であった。
 また橋本宏一救援会中央本部副会長は「裁判員読本『冤罪判決実例大全』の味わい方」と題して、最近刊行された本の内容を解説した。冤罪がいとも簡単に作られること、素人の目は裁判官の思いこみや独断よりも優れていることが理解される内容であった。

裁判員読本 冤罪判決実例大全―プロ(裁判官)の常識は素人(市民)の非常識

裁判員読本 冤罪判決実例大全―プロ(裁判官)の常識は素人(市民)の非常識


写真は月下美人の焼酎漬け。 飲むのではない。鑑賞のため。



俚謡 (湯朝竹山人 辰文館 大正2年刊 1913年)から
〇呑みやれ大黒 歌やれ恵比須 殊にお酌は 福の神
〇燐火(まっち)の明りで 寝顔を眺め 吸付煙草の 一人笑
〇富士の山ほど 千両箱積んで それを傍から 使ひたい