「面会」(水車 25号) 仙台北陵クリニック・筋弛緩剤冤罪事件

 15日に、守大助さんを支援する徳島の会の役員会があり参加した。恒例の、役員会前の徳島駅前での宣伝行動もあった。
 役員会では、川上事務局長に守君のお母さんから送られてきた、同人雑誌(水車)を見せられた。これは、日本民主主義文学会渋谷支部が発行したものである。その中に、表題の「面会」という短編小説が掲載されていた。著者は橘あおいさん。
 ネットで調べてみたら、名前が出てきた。たぶんこの方だろうと思うが、最近は残念ながら更新されていない。プロフィールの紹介は、「看護師の仕事のかたわら、小説を書いています。短編集『スプーン一匙」文芸社』、お読みください。認知症の両親の介護しています!」とあった。
 守君のご両親に取材をしたのだろう。守一家の仲良く楽しそうな生活が描写されている。その貴重な生活を打ち砕いたのが「仙台北陵クリニック・筋弛緩剤冤罪事件」であった。
 文中ではこう書いている。「看護の仕事は自分に合っていて、すごく楽しいと大助は話していた。大助が人生をかけた決断を応援したい。こんな小さなクリニックだが、27歳にもなる息子が好きで選んだ職場に文句も言えまい。影ながら支えていくことが母親の役割なのだ。」
 守君が逮捕されたのは2001年1月6日午後8時16分であった。心配のあまり体調を崩すお母さんであった。何度もの交渉の末、息子に面会できたのは逮捕から961日目だという。全く、非人道的な扱いである。しかも面接時間はわずか5分間。どうやったら961日間の母親としての思いを、伝えることが出来るというのか。話せる言葉はわずか。あっという間に時間がすぎてしまう。
 「お父さんも万里子も元気だからね。大丈夫だよ。同級生もみんな来てくれてるから、安心しなさい」
 母親は、涙声になりながらもやっと練習してきた言葉を息子に伝えるだけであった。守君が逮捕されてからすでに13年5ヶ月あまりがすぎた。警察・検察・裁判所が一体となって、被害者である守君一家を苦しめ続けている。



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どどいつ入門(中道風迅洞 1986年 徳間書店
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