「中国皇帝伝」 稲畑耕一郎 と 大麻山

中国皇帝伝 (中公文庫)

中国皇帝伝 (中公文庫)

 本書は、「皇帝たちの中国史 連鎖する『大一統』」(2009年刊)を改題して加筆したもの。著者は、早稲田の一学年下。彼が入学したときに中国文学科ができた。一期生であると思う。私が在学中私的ゼミで「論語」を松浦友久先生に習っていた。私がゼミをやめた後に彼もゼミに参加したと松浦先生が語ったことを覚えている。
 本書の冒頭で「皇帝の歴史が中国の歴史であった。」と書いているが、なるほど、現在の中国を見てもそんな観がする。3000年にも及ぶ中国の歴史の中で、初めて誕生した皇帝は秦の始皇帝。紀元前221年(秦始皇帝26年)に中国全土を統一して、秦王政で初めて皇帝を名乗っている。この当時の日本は弥生時代であった。
 『ウィキペディア』によると弥生時代は、「紀元前5世紀中頃に、大陸から北部九州へと水稲耕作技術を中心とした生活体系が伝わり、九州、四国、本州に広がった。初期の水田は、佐賀県唐津市の菜畑遺跡、福岡県の板付遺跡(福岡市博多区)、福岡市博多区那珂、糟屋郡粕屋町江辻、糸島市曲り田遺跡、野多目遺跡などで水田遺跡や大陸系磨製石器、炭化米等の存在が北部九州地域に集中して発見されている。 弥生時代のはじまりである。」とあった。

 著者は「大一統」について、「春秋・公羊伝」にはじめて見える言葉であるとしている。そして、「天命が移って新しい王朝が開かれたときには、まず新しい暦法を施行することから始め、一木一草にいたるまで、すべてのものをこれに従わせるということであり、その『一統』を尊重することを『大一統』と言ったという意味である。『大一統』の『大』は動詞で、『尊ぶ』という意味であり、『大一統』は『一統を尊ぶ』ということになるが、背後には『一統を尊ばせる』といういささか威をもって圧するような語感がつきまとう。」と解説している。
 毛沢東を「皇帝」に擬して書かれた本もあるくらいだから、日本人の感覚では中国の歴史を理解することはできない。本書を読んで、そんな中国との付き合い方は、ただ拳を振り上げて大声を発して威圧するようではうまくゆかないだろうと感じた。

 21日(土)は健生山の会のW石会長と高越山に訓練登山の予定であったが雨模様のため中止となり、連れ合いと大麻山に登ってきた。
 22日(日)は徳島難病支援ネットワークの総会があった。議長を仰せつかったが、なんとか役割を果たした。総会には後藤田正純議員・福山守議員も来賓として挨拶を行った。私は、肝硬変・肝がんへの医療費助成の意見書採択取り組みについて、お礼を言った。
 23日(月)・24日(火)は中国語。24日の午前中には義弟・連れ合いとまた大麻山に行って来た。夜は健康班会でテーマは「睡眠時無呼吸症候群」。私も10数年前にその診断を受けているが、今は治療を放棄している。このごろは以前より検査も簡単になり、治療についても進んできているようなので、再度受診してみようかと思っている。
 今日はさながら病院デーであった。歯科と眼科を受診した。支払った医療費は薬局も含め1万円近くあった。年金生活者にとっては大変な出費であるが、健康のためには致し方ない。



我が家の郷土玩具 高松・八栗の兎(1987年5月購入 大崎文仙堂 2008年7月亡 24点ほど彼の作品がある。)


どどいつ入門(中道風迅洞 1986年 徳間書店
○晴れて寝すごす世帯の門に 這入れぬ燕の口小言
○打にや打れず打ねば済まず 月のきぬたに母の影
○ぬいた鏡に映るは笑顔 こよひ切り入る友と友