「NHKと政治権力」 永田浩三

 

 朝日新聞従軍慰安婦に関する記事の訂正にもかかわらず、強制的に従軍慰安婦にされたという女性が数多くあったという事実は消えない。ところが、それにもかかわらず強制的なことはなかったと強弁する人・ジャーナリズムが後を絶たない。
 2001年にNHKの「ETV2001」と言う従軍慰安婦問題を取り扱った番組で、安倍首相らの当時若手の議員たちが、その番組の改編をたくらんで、NHKに圧力をかけた。NHKはその圧力に屈して、番組放送内容の大幅改変を行った。
 著者はこの番組制作にかかわり、改変の現場で苦悩した人物である。彼はこの改変事件について、①番組をつくるひとたちが蹂躙されたこと、②NHKの持つ体質(第1章「NHK会長 あまりに政治的で不可解なるもの」でNHKの変質について触れている。)③安倍総理たちがすすめようとする戦後レジームからの脱却 をあげている。

 放送法第1条には以下のようにかかれている。

第一条  この法律は、次に掲げる原則に従つて、放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的とする。
一  放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること。
二  放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること。
三  放送に携わる者の職責を明らかにすることによつて、放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること。
 籾井NHK会長の発言に見られるとおり、放送法の目的(第1条)に反することばかりが行われているのが現状である。受信料支払い拒否が多くなるのは当然であると思う。
 本書は関連資料も多く収録されており、NHKがなぜ今日のようになったかを知るうえでも貴重な書物である。



我が家の郷土玩具  香川・仁尾町  張子の虎  2004年4月11日購入  真鍋佳則作


 21日(日)は連れ合いと久しぶりに大麻山に登った。山の登り口前にある大麻比古神社ではジョギングしている数人の知り合いにであった。
 22日(月)は先日のブログに書いた女性のお葬式に行った。23日(祭)午前中は連れ合い・義弟夫婦と彼岸の中日なので四国10番札所の切幡寺にお参りに行ってきた。ここでも知り合いがいた。午後からは守大助さんを支援する徳島の会の事務局長と、徳島県医労連の執行委員会に行って、会員拡大を行ってきた。4名が新たに会員になってくれた。医療従事者にとっては、正当な医療行為・看護行為がいつ罪に問われるかもしれないということがあり、冤罪に対する関心は高かった。昨日(24日)は歯科受診。歯石を取ってもらった。


どどいつ入門(中道風迅洞 1986年 徳間書店
○抜いた指輪の指ひんやりと 灯影寒ざむ出るのれん
○揮発油を綿に含ませゆふべの痴話を 抜いて寂しく帰る朝
○物差しの先で追う蠅瓜二つの 寝顔が勝気を泣かす今