高知で、「全国B型肝炎訴訟 基本合意成立4周年記念四国集会」

 昨日(11日)は高知市の県民文化ホールで「全国B型肝炎訴訟 基本合意成立4周年記念四国集会」があったので参加してきた。
 8時過ぎのバスに乗り、10時半ごろ高知駅に着いた。ちょっと用事を済ませて、高知で人気の「ひろめ市場」で昼食をとった。県外客・地元の客が沢山、食事や買物をしていた。
 昼食を済ませ会場前に行くと、若者が沢山集まっている。聞くとAKB関係のイベントらしい。そう言えば、土成から乗った高知行きの高速バスにも、若者が多く乗っていた。高知に?なんで若者が?と思ったのだが、どうやらここに来たのだろう。調べてみると、「AKB48チーム8全国ツアー」とあった。満員である。若者たちの間をすり抜けて会場に入った。
 四国集会は昨年は松山で開かれた。主催は広島原告団弁護団。四国の高知・愛媛・香川は広島が担当している。徳島だけが大阪担当。今回は、前回より参加者が多く80名余であった。大阪原告団弁護団関係では、徳島からは私を含め4名、大阪・兵庫・奈良から9名と弁護士3名の参加であった。
 我妻広島弁護団長の挨拶の後、最初に広島弁護団の釜風呂弁護士から、「B型肝炎訴訟のあゆみと今後の課題」と題して報告があった。新しい参加者もいるので、私たちの運動がなぜ行われていて、現在の到達点、課題をきっちり知ってもらうことは、今後のB型肝炎訴訟・肝炎対策にとっては大事なことであると思う。
 記念講演は昨年の松山と同じ川西輝明医師(札幌緑愛記念病院・肝臓センター所長)であった。昨年と同じ話に加えて、その後の治療の進歩も含めての話が1時間ほどあった。大学の先生と違って、臨床の現場で頑張っているので、患者の気持ちをよく理解しているので、わかりやすい話しであった。最後には、マイクをギターに持ち替えて、ミニライブ。作詞作曲も川西先生で「あきらめないで」と「きっときっと」。そして皆んなで「青い山脈」を合唱。明るく、前向きで、肯定的に生きることが病気と向き合う最善の道と先生は話の中で教えている。
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懇親会で、川西先生と

 今回は、高知県健康対策部健康対策課の宮地洋雄さんが、高知県の肝炎対策の現状について話をした。肝炎検査の医療費補助や検査後の陽性者に対するフォローアップは徳島県より進んでいると感じた。
 今回の集会で良かった点は、高知の原告の話しであった。インタビュー形式で原告Nさんの話があった。
 彼は49歳。高知市在住。15年前にB型肝炎ウイルスに感染していることが、会社の職場検診で分かった。慢性肝炎であった。その後、肝ガンになりこれまでに4度肝がんの手術を受けている。現在の病状は落ち着いているとのことであった。大きな体格で、傍目から見るとそんなには思われない。深刻な病気であるのに、明るい感じで話をした。罹病を知る前にも体調がすぐれない時が何度かあったが、肝炎とは思いもかけなかった。1度目の手術では1個の肝がんが見つかった。2回目は2個。3回目は5個。4回目は15個。幾何級数的に肝臓内の「ガン」増えている。酒は好きだったが、きっぱりやめた。仕事で酒席に行くことがあるが、高知の酒の習慣には「返杯」がある。一人ひとりになぜ酒を断るのかを説明するのが大変だった。
 これまでの入院は肝がんの手術を含めて、15回あった。調べてみると医療費の自己負担は約1,300万円。この他に健康食品がいいと言われて500万円使い、家を建てようと思っていた積立もほぼ無くなってしまった。病気による休職や転職、離職などで給与や一時金の減額は1,500万円ほどになる。生きれば生きるほど、マイナスは大きい。今後は、国には一層の医療費助成をして欲しい。
 原告団活動に参加したのは、国に原告団の活動がどう届いているか知りたかったため。2014年8月には高知県議会の議員回り(国会への意見書提出)、今年5月には国会議員要請行動に参加、6月には東京の大集会や国会議員回りをした。また、高知市で宣伝行動にも参加した。
 今の目標は、今後も体調をみながら活動に参加したい。まだ原告になっていない人、なっている人もふくめ、希望を持って頑張っていこう。
 集会の最後は広島原告団代表の二宮さん(愛媛県・松山)が挨拶をした。来年は、香川で行う予定である。
 集会の後には、恒例の懇親会が「土佐地魚中々」であった。50名ぐらい参加したのであろうか。料理も酒もおいしく、楽しい会話があちこちでおこっていた。参加された皆さん、ご苦労様でした。
 今朝、8時発の高速バスに乗って、我が家に着いたのは10時半であった。

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