戦争法案強行採決と「NHK」―危機に立つ公共放送

 昨日、自民党公明党が戦争法案を委員会で強行採決した。国民・学者の多くの疑問、反対を無視しての強行であった。書き込まれるFacebookを見ていても、この間に国会周辺だけでなく、各地で戦争法案反対の声が上がっている。それも若者・女性の間に怒りの声が。徳島でも同様である。
 60年安保の時に、私は中学3年であった。先生方は、授業が終わった後国会に駆けつけて、反対のデモ行動を行った。授業の時には、熱っぽくその有り様を語った。今回の反対行動と同じく、学生も多く参加していた。チョット違うのは、60年安保では若いお母さん達の参加が少なかったようである。若い人の政治不信が言われ続けてきたが、そうではない。みなさん、政治に感心を持っていることが、今回の戦争法案反対行動にに表されている。
 

 「NHK」新版を読んだ。帯には、「政権による“乗っ取り”作戦」とあり、「その実態と再生への展望」とあった。本書の冒頭には、「いま、なぜNHKなのか。また、いま、なぜ公共放送のあり方を国民的レベルで論議することが、緊急に求められているのか・・・。最大の理由は、NHKが政府のトップ人事支配によって『独立性』を脅かされ、政府の『国策放送局』(広報宣伝機関)へと変質しかねない事態が進行しているからである。」と書いている。
 これまでにNHK関係の本は、「NHKと政治権力」番組改変事件当事者のしょうげん(岩波現代文庫 永田浩三 2014年8月刊)と「NHK問題」(ちくま新書 武田徹 2006年12月刊)を読んだのだが、本書を読んで、事態が「公共放送」にとっては全く悪い方向へ進んでいることが理解される。
 今回のNHKによる戦争法案報道も、ほぼ安部首相の意図どおりの報道がなされ、国民の知る権利が侵されていると、私は感じた。NHKを時の権力の思い通りにさせるのではなく、国民の手に取り戻さなければならない。著者は、「NHKがいま抱えている問題は、視聴者・国民自身が論議に参加し、自ら“放送の主権者”としてNHK改革に参画しない限り、解決できない性格の問題なのである。まぜなら独立行政委員会の導入や公募・推薦制一つとっても、そのイニシアティブを取れるのは、視聴者・市民以外にいないからである。」と指摘している。賛成である。

 昨晩、また夜の女王が咲いた。7月に入って咲くのはめづらしい。昼・夕方・夜の写真である。


 台風11号が四国に近づいてきた。明日早朝、四国に上陸しそうである。明日は大阪でB型肝炎訴訟の期日である。私の提訴以来、傍聴に毎回参加しているが、高速バスが走るのか心配である。

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どどいつ入門(中道風迅洞 1986年 徳間書店
◯涙ふきとるガーゼがほしい ささつたとげの傷口に
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