お父さんへ

加那


お父さんへ



ついに退職ですね。長い、長い間、ほんとにご苦労様でした。
もっと違ったやりたい仕事があったかもしれませんが、家族のためにこれまで頑張ってくれてありがとう。
昔、出張が多くて月の半分しか家にいられなかった仕事をしていたお父さんが、子ども(私)が生まれるからと
きっぱり辞めて家族の時間を優先したものの、収入が減って苦労したという話をお母さんから聞いた記憶があります。


お父さんと一緒にいると楽しかったので、小学生のころは、結婚するならお父さんみたいな人と思っていました。
どう?似てませんか?
意識したわけではないけれど、凝り性なところ、収集癖があるところ、人間を置き去りにした時代の軽い流れには頑固なところとか・・・。
そして、大祐さんもお父さんのように家庭と子どもを何より大事に考えてくれています。


私が結婚する時のお父さんからのメッセージは、「22年間、親として楽しませてもらいました。ありがとう」でしたね。
私からも、あらためてありがとう。
お父さんが考えてくれた「加那」という名前、とても気に入っています。
私にとって、お父さんはまさに“儒子の牛”でした。

これからは、好きなこと、やりたいことを、ひとつずつ時間をかけてじっくりと、人生楽しんでくださいね。    加那より


奈津


お父さんへ


長い間ご苦労さまでした。
ようやく念願の退職ライフを迎えられておめでとうございます。
お祝いに、と思って剣岳登山旅行を計画していましたが、私の妊娠で中止になってしまい残念です。
でも、代わりに孫を楽しみにしていて下さいね。


小さい頃に風邪をひくと、お父さんが仕事を休んで病院に連れて行ってくれて、
帰りにケーキを買ってくれたこととかが懐かしく思い出されます。
大人になるにつれて、うちのお父さんはちょっと普通の人じゃなさそうだと思い始めました。
それで、徳島に帰るたびに一緒に呑んだりするうちに、その奥深さに興味を持ち始めたので、今回の本の発刊は楽しみです。


これからしばらくは一緒には呑めなくなるし、山にも登れなくなるので残念ですが、
そのうちにまた両方とも再開するので、そのときはお付き合いよろしくお願いします。
そのためにも、これからはますます健康に気遣って、元気に長生きして下さいね。ナツ

毅志


39年間お疲れ様でした。


本当はもう少し早く退職する予定だったのに、
僕が大学院に行きたいと言ったばかりに父さんには苦労をかけました。
だけど、父さんのおかげで自分がやりたいことを見つけることができ、一番入りたい会社にも入ることができました。
あの時、大学院に行かずに、これといってやりたいこともなく、何となく就職して、お金をもらって、という生活を想像するとぞっとします。
本当に感謝しています。


母さんから聞いたのですが、僕の行きたい会社の名前を知ると、
すぐネットで調べ何十枚も印刷したそうですね。
そしてその上で、内定した時には祝福してくれました。
ベンチャーの会社ということで大学の教授からはあれやこれや言われましたが、
父さんのその言葉があれば十分でした。


これからはどんなことをする予定ですか?
最近になって「山登り」や「ブログ」をこなしている父さんなら
きっともっと色んなことに挑戦して人生を満喫していくことでしょう。

「健康第一」

それだけは気をつけて元気でいてください。


まだお酒の付き合いもまともにできない息子より。