守大助君

 14日(土)に「守大助さんを支援する徳島の会」の第4回総会があり参加した。2001年1月におこった事件(仙台・北陵クリニック事件)で准看護師の守君は患者の点滴に筋弛緩剤を混入し、殺害を企てたとして逮捕され、一審・二審をへて昨年2月に最高裁で上告が棄却され、無期懲役が確定して、今は千葉刑務所に収容されている。
 裁判で守君は一貫して無実を訴え続けているが裁判所は彼の主張を認めなかった。筋弛緩剤で殺したというが、①筋弛緩剤は、点滴で投与しても効果がない②急変患者の容態は、筋弛緩剤と症状が異なる。またそれぞれ合理的に説明可能である③大阪府科学捜査研究所による鑑定の信用性には重大な疑いがあり、ベクロニウムは検出されていない。など、疑問点について裁判所はきちんと判断を下していない。逮捕当時にマスコミが一斉に守君が犯人だとの報道を行い、先入観が裁判官にも注入されたとしか言いようがない。当時の病院は経営が悪化し、そのために重症患者も多く受け入れていた。その一方で医師の退職が相次ぎ、医療体制は不十分であった。患者の急変に対し器官挿管も満足に出来ない医師が診察にあたり、仙台市立病院への転送が続出していた。医療レベルの低さが多くの患者を死に追い込み、其の原因があたかも一准看護師による筋弛緩剤の投入という事件にでっち上げられたのである。(事件の詳細については、首都圏の会のホームページを参照のこと)
 今、各地で守君を支援する会ができている。冤罪事件が多く発生する要因をなくさなければ、いくらでも冤罪は作られる。警察・検察・裁判所が国民の目線に立った仕事を行わなければいけないのだが、今後導入される裁判員制度などは、冤罪に国民を加担させるようなものである。
 総会には60名近くが参加したが、年々多くなっている。事件を担当した元主任弁護士の花島先生が講演を行い、事件の経過・裁判の問題点・間違った判決を下した背景などを詳しく語ってくれた。再審請求に向けての準備も進んでいる。今後は、一刻も早く守君を刑務所から救出しなければならない。
 徳島の総会に向けて守君からメッセージが届いているので紹介する。


 「今年も私は闘い続けます。創られて事実は、必ず壊れます。真実は強く、壊れたりしません」

 本年もどうかご支援をお願いいたします。
 徳島の皆さん、お元気でいらっしゃいますか。本日はお忙しい中、第4回総会へご出席下さいまして本当に有難うございます。
 私は留学先である、千葉でも元気に頑張っています。これも、皆さんの支えがあるからです。
 今年は「再審」への大事な一歩なので、塀の中を持ち場として、しっかり生き抜きます。それにしても”無実の罪”で、この生活をすること耐え難いです。なぜ私が塀の中で生活しなければならないのか!もう考えると、腹が立ってやりきれません。私は誰がなんと言おうが、筋弛緩剤を混入していません。医師の指示に基づいて、処置しただけなのです。どうして患者さんを苦しめたり、殺めたりするのでしょうか!入院・手術を経験して、人の役に立ちたいと思って、准看護師になったのです。その資格も奪われてしまいました。とても悔しい!
 皆さん、私の無実を信じて下さい。「再審の扉」を短期間で開く為に、力強いご支援・お力添えをどうか宜しくお願いいたします。守大助を助けてください。
 無実の守大助