詩経
- 作者: 白川静
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2002/11/01
- メディア: 文庫
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本書は、「万葉集」の歌なども紹介して、古代人がどのような考え、社会を送っていたか中国と日本を比較させて紹介しているのがおもしろい。
詩経を読んだのはこれも40年も前。筑摩書房の世界文学大系中の「中国古典詩集 詩経国風・楚辞」(橋本循・青木正兒)と岩波新書の「新訳詩経」(目加田誠)と「中国詩人選集 詩経国風上下」(岩波書店 吉川幸次郎・小川環樹)であった。
- 作者: 吉川幸次郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1958/03/20
- メディア: 単行本
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詩経は、政治的・社会的な解釈が施され、詩の本来の意味が曲解されていると著者の白川静は指摘している。
「詩篇(詩経)が経書として特殊な解釈の上に早くから古典化したことは、詩篇にとって必ずしも望ましいことではなかった。古代文学のもつはつらつたる民族精神の胎動が、そのためにかえって権威化し形式化して、ゆたかな生命の流動をはばむ結果となるからである。『詩』が謎のような解釈学の迷路にとじこめられて、古代文学としての正当な理解の道を失ったことは、『詩』にとってはむしろ回復しがたい損失であった。」
引き続き、平凡社の東洋文庫から出版されている「詩経雅頌」「詩経国風」を読もうとも思うのだが、ここは少し頭を休める本でも読ことにする。