ルポ貧困大陸アメリカⅡ

ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書)

ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書)

 昨日は、W石氏・連合いと愛媛県の伊予富士(1756m)に登ってきた。富士の名前は付いてはいるが、それほど似ていない。
 雪も残っており、凍っているところもあり、登りにくかった。それでも天気がよいので、20人ぐらいにはであった。とにかく、霧氷が綺麗でいい時期に行けたと思う。

 本を読むときには大抵、「後書き」から読むことが多い。著者の意図するところが記してあって、先に読むと理解に役立つからである。
 こう書かれている。「いま私たちが直面している、教育に医療、高齢化に少子化、格差と貧困、そして戦争といった問題をつきつめてゆくと、戦争の継続を望む軍産複合体を筆頭に、学資ローンビジネス、労働組合や医療複合体、刑産複合体など、政府と手を結ぶことで利権を拡大させるさまざまな利益団体の存在が浮びあがってくる。世界を飲みこもうとしているのは、『キャピタリズム(資本主義)』よりむしろ『コーポラティズム(政府と企業の癒着主義)』の方だろう。」
 刑務所の民営化により、借金漬けになる受刑囚、学資ローンを返済できず泥沼に落ち込む学生、オバマの医療改革の骨抜きなどなど、アメリカ資本主義のいびつさが浮き彫りにされている。低所得者は何時までもそのままで、中間層も低所得に追い込まれれ、富める者だけが勝ちを収める社会になっている。どこにもアメリカンドリ−ムなどはないのに、その幻想を国民に見せ続ける社会になっている。