もののけづくし
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アダム・カバットの「江戸化物草紙」によれば「もののけ」とは、「妖怪、化物、お化け、もののけ、あやかし---これらはみな、怪異なるモノを言い表す名称である。それらはそれぞれ同じモノを示している場合もあれば、全く違うモノを差している場合もある。対象が曖昧模糊としている所為もあるのだろうが、その使用法は時代により変遷が見られるし、恣意的でもあり、術語として甚だいい加減なものである。残念ながらそれらを明確に定義することは難しい。」とあった。
- 作者: アダムカバット,Adam Kabat
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1999/01
- メディア: 単行本
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しかし、最大の発見は人間が妖怪化したり、妖怪になった人間がいる事の紹介である。
人間関係に寄生したものとして、「どうも」という妖怪も紹介されいる。「どうも」というのは、どうも、ありがとうございます」とか、どうも、すいません」とか、どうも、お世話さま」とかの言葉の省略形で、最近は「どうも、どうも」と、リフレーンさせている。大変あいまいなことばであるが、NHKがキャラクターとして「どうも」君を登場させているが、これなども妖怪としてNHKが作りあげたのだろうか。聞いてみたいものである。
そういえば、昔「昭和の妖魁」と呼ばれた人物がいた。彼は総理大臣になったが、彼の孫も総理大臣なったが御坊ちゃまの彼は政権をすぐに投げ出した。戦前の満州国の高官となり、中国人の強制連行に深くかかわり、商工大臣になり、戦後A級戦犯となったが、アメリカの戦後政策の大きな変更で、60年安保時に首相となり、国際勝共連合の創立にも関与した。彼はアメリカのCIAから多くの資金を得て、そのスパイとも言われてきた。「普通」の妖怪は人々をビックリさせるだけだが、彼、岸信介の場合は国の将来を他国に売りつける、恐ろしい妖怪であった。そのツケが今でも日本の国に大きな負の遺産として残っている。