道具づくし
- 作者: 別役実
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/01/01
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 4回
- この商品を含むブログ (10件) を見る
「したまゆ」は「江戸時代に流行した顔面装飾品の一種であり、目の上を半月形におおっている眉をそのまま延長させて目の下までのばし、それぞれの目を円形にとりかこんでしまうためのものである。言うまでもなく、かつて眉というものは、そのそれぞれの目をぐるりと円形にとりまいていたのであり、涙をぬぐう度に下半分がすり切れて今日の形に変形されたものであるが、江戸時代の懐古趣味が、その原型を復活させたのである。」としている。
最近はつけまつげで目元をくっきりさせるのが、美人の定番のようであるが、まつげにつける際に不適切で、炎症などが生じ被害者が続出しているようである。何事も過ぎたるは及ばざるが如しではある。
「うしろがみ」の項も面白いものではあった。とにかく著者の発想が、今の時代を反映していて世評批判としてすぐれている。
昨日から、私が住む阿波市の市議会選挙が始った。市の行く末を託せる人に当選してもらいたいとおもうのだが、相変わらず選挙カーからの連呼ばかりで、その人物が何をしようとしているのかがさっぱりわからない。
夜には、自治会の総会があり、市の職員が新庁舎建設について説明をした。これが大変ふざけている。とにかく建てるのだといって土地の選定・事業規模・住民の財政負担などはどうなっているのかの説明が全くない。今の庁舎が古い・不便だ・職員のスリム化ができない・市民の利便性が増すなどと言っているが、具体的なものはない。新庁舎建設によるデメリットもたくさんあるように思うのだが、住民に説明をしたという実績作りのためだけのようなものであった。建設の是非を含めて、全市民の意見を聞くアンケートなどをとるべきではないか。合併特例債があるので建設費の7割は戻ってくると言うが、3割は市民が税金として負担しなければならない。財政が厳しい中で10数億を越える負担を強いられる。そんなことより、医療・介護・教育にまわすほうがよっぽど市民生活の支えになると私はおもう。