大江健三郎 「自分の木」の下で
もう、5年ぐらい前になるだろうか、私たち夫婦と次女夫婦で西日本最高峰の石鎚山に登った後、大江健三郎が生まれた愛媛県の内子町の「石畳の宿」で泊ったことがある。山間の静かな古い町並の佇まいが印象的だった。こんなところで大江は生まれ育ったのだと思った。
しかし、大江健三郎の本はあまり読んでいない。我が家にあるのは「ヒロシマ・ノート」「広島からオイロシマへ」「静かな生活」「あいまいな日本の私」だけだった。小説は1冊しかない。
- 作者: 大江健三郎,大江ゆかり
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2005/01/01
- メディア: 文庫
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大江が、内子の町で育ってきた環境がこのような考えに辿り着き、憲法九条を守る運動に立たせているのだと感じさせられた。「この本を、私はまだ子供といってもいい若い人たちに読んでもらいたい思いで書きました」と著者は語っているが、もう子育てを終わった私にとって、もう一度子育てをするなら、この本を読んでからにしたいと思わせられた。