B型肝炎訴訟東京行動

 B型肝炎訴訟の東京行動が、12月14日から17日まであった。私は、14日から16日まで参加した。全国から、連日80名ぐらいが参加した。前回の東京行動では、ほとんど前進がなかった。今回は与党民主党を含め8党が共同で15日に「B型肝炎訴訟の早期解決を求める要請」を菅総理大臣・細川厚労大臣に対し行った。要請に加わった政党は、民主党自由民主党公明党みんなの党日本共産党社会民主党国民新党たちあがれ日本。要請文書は、下記の通り。


 2006年6月16日、最高裁判所は、集団予防接種の際の注射器の連続使用によってB型肝炎ウイルスに感染した原告5名に対し、国に損害賠償を命じた。2009年11月30日に成立した肝炎対策基本法の前文にもその旨が明記されている。
 しかし、最高裁判決後、先行訴訟の原告と同様の状況にあるとして、現在613名の原告が国家賠償請求訴訟を提起し、政府は、2010年5月に、裁判所の仲介の下で和解協議の席に着く旨を表明した。
 その後、和解協議が行われてきており、12月7日には、札幌地方裁判所から「いわゆるキャリアになられて20年以上経過した方も含め集団予防接種でB型肝炎に感染した患者の皆様方の早期解決に向けて、双方ともなお一層の努力をされたい。」との発言があった。しかし、いまだ合意には至っていない。
 ここに、我々は、政府に対し、年内の基本的な合意を目指し努力するとしているとおり、早急に無症候性キャリアの方も含めた解決が図られるよう、最大限努力することを強く要請する。


 14日は、12時から首相官邸前で宣伝活動、3時からは3班に分かれて衆参両議院の厚生労働委員会所属の議員らを中心にを訪問して、B型肝炎訴訟への支援の訴えと、オレンジフラッグへのメッセージを依頼した。夜は、新橋駅のSL広場前でチラシ配布と訴えを行った。広場にある喫煙コーナーで、最初は迷惑そうに聞いていた人達の中にも、チラシを受け取りに来る人がいて、訴えを行えば関心を持ってくれるのだという思いがした。
 15日の各党の要請行動の際は、まず午前中に首相官邸前で宣伝行動を行い要請に参加する議員からのあいさつを受けて送り出し、要請終了後もその報告を受けた。なかなか前向きの話は官邸サイドからはなかったようだ。午後は、私は大阪の小池さん、東京の遺族原告、弁護士と東京健生病院・東京民医連事務局を訪問して、オレンジフラッグにメッセージを書いてもらう要請行動をした。夕方は、厚生労働省前で宣伝行動と要請を行う議員の送り出し、その後の報告を聞いた。風が吹いてきて寒くなる中、参加者は身体を震わせながらチラシ配布、訴えを行った。
 16日は12時からの首相官邸前での宣伝活動、3時からは日暮里駅・秋葉原駅・東京駅・有楽町駅で宣伝活動。この日はオレンジサポートのメンバーである大阪の学生3名も参加し、元気にマイクで国の姿勢を批判した。(私は飛行機の都合で先に失礼した。しかし、せっかくの機会なので徳島県選出の高井美穂議員の部屋を訪問して、議員・秘書からオレンジフラッグにメッセージを貰ってきた)夜は東京大学の学生有志による、B型肝炎訴訟の講演会があった。
 14日は雨、15日は夜から風が吹き、16日は寒波襲来で、重い病気(肝がん・肝硬変など)と闘いながら街頭に立つ患者・被害者にとっては身体にこたえる(政府が納得のいかない態度を取り続けるのでその辛さは倍増)ものだった。
 本日(私は不参加)は首相官邸前で宣伝行動、その後巣鴨駅・大塚駅目白駅・渋谷駅で宣伝行動の予定。
 とにかく、年内和解解決成立のため、原告団弁護団が国・議員に対し必死になって要請行動を続けている。22日が札幌で和解協議が行われる。それを受けて、23日には東京で原告団会議が予定されている。
 和解成立が出来ないのは政府の頑迷な姿勢にあり、国が①キャリアへの賠償を拒んでいること ②賠償の範囲をせばめていること ③賠償金額が他の和解例と比べて不当に低こと にある。菅政権の政治決断が求められている。下の写真の日付は14日の誤り。