B型肝炎訴訟、個別和解成立

 2月10日の大阪地裁の裁判期日で、私と国との和解が成立した。2010年10月29日に大阪地裁に提訴したのだが、原告92番の私、和解が早かった方だ。
 この日に和解が成立した大阪原告は私を含め24名。私は、大阪地裁には行かず、県庁の記者会見室で記者会見を行った。担当弁護士の西澤弁護士と真鍋・川崎両弁護士が同席してくれた。この時の様子は、NHK徳島放送局、四国放送徳島新聞毎日新聞朝日新聞・読売新聞が大きく取り上げてくれた。私が数少ない実名原告であり、徳島で(11人が提訴している)は初めての和解成立だからである。
 しかし、全国の原告の和解は大変遅れている。それは、国が今後も増える原告数に見合った担当者を配置していないためである。重篤な患者さんは、自分の和解の日が来ることを見られないかもしれない。全国の現在の提訴者数は2,634人(大阪は489人)和解成立は昨年6月28日に国との基本合意ができて以降、まだ157人(大阪は39人)しかいない。
 10日の期日について大阪弁護団長の長野弁護士は、「弁論で問題にした国の回答の大きな遅れ(大阪では300名の和解資料を提出して、上記39名しか和解できていないこと。昨年10月末に資料提出後3ヶ月以上何らの回答がない原告が25名いること)について質問したところ、昨年10月末に資料提出した原告については2月末までに回答する、それ以外の原告のついても資料提出した順番で早期に回答するよう努力するとの表明が国からありました。」と報告している。早急に国が体制を整備することを望む。
 記者会見で私は、「注射器の使い回しによりB型肝炎ウイルスに感染することが早くから(1948年ころ)知られていたのに国が放置していたことが多くの被害者を生みだしたことは非常に残念である。早く被害者の和解が進むよう国は体制を強化してほしい。県は今保健所でしか実施していない(全国7県のうちの一つ)B型肝炎ウイスルの無料検査を希望する医療機関全部で実施してほしい。自分がB型肝炎ウイルスに感染しているかどうかわからない人が多くいるためだが、検査受診のための啓発・宣伝活動も、大いにやってもらいたい。国は、被害者が納得する恒久対策を作ってほしい。」などを発言した。

 同じ10日は、仙台北陵クリニック筋弛緩剤えん罪事件の守大助さんが、仙台地裁に再審請求をした。11日午後には、私の和解を受けて臨時のB型肝炎訴訟相談会を、徳島市内のとくぎんトモニプラザで行ったが、それに先だって守大助さんを支援する徳島の会では、短時間だが徳島駅前で、守さんの再審開始が早く開かれるよう、マイクやチラシで訴えた。




 上の写真は我が家の張子面。 河童 土佐面


俚謡 (湯朝竹山人 辰文館 大正2年刊 1913年)から
 〇港明神町の 四郎助稲荷 私が為には 守り神
 〇碓氷峠の 権現様は 私が為には 守り神
 〇関の五本松 一本切りや四本 後は切られぬ 女夫(めおと)松