守大助役員会と難病支援ネットワーク研修会

 19日(日)の午前中は、「守大助さんを支援する徳島の会」の役員会があったので参加した。役員会では、会員が362名になったこと、仙台地裁への「速やかな再審開始決定を求める要請署名」が1,157筆になったことなどが報告された。署名数は今年2月の総会で、秋までの署名獲得数を1,000筆と決めていたので、早期に達成することができた。そこで、来年2月の総会までの獲得数を1,500筆にすることにした。
 また、8月25日から2日間新潟で開かれる日本母親大会に、会から5名を派遣して全国の支援する会と協力して、会場でチラシ配布・署名行動をすることを確認した。全国から延べ1万人を超すお母さん方が参加するこの大会で訴えることは、運動の大きな広がりにつながると思う。
 役員会の後、「再審請求書」の学習会を行った。今回は前会長の佐藤さん(薬剤師)が福島から徳島に帰ってきているので、私たち素人には理解しにくい「鑑定資料」についての説明をしてもらった。大阪科捜研の土橋鑑定と、弁護側が提出しその誤りを指摘した志田鑑定について、検査機器の説明やデータの読み方を含め講義してもらった。ここには、徳島から全国弁護団に加わった堀金弁護士も参加した。
 先日、和歌山科捜研で、男性研究員が証拠品の鑑定を行わないまま、繰り返し鑑定結果を捏造(ねつぞう)していたとの疑惑が浮上し、県警が内部調査に乗り出したことがわかった。非科学的な鑑定や、鑑定結果のねつ造などをされて有罪になったのでは国民は救われない。

 午後からはとくしま難病支援ネットワークによる、ピアサポート研修会が行われたので参加した。
 「ピア」(Peer)は、仲間・同僚・対等者の意味で同じ環境や、立場にいる患者同志が苦しさ、辛さを話し合い助言することにより、辛さが軽減される。とされているもので、同じ難病を抱えている仲間をどう援助するか、各難病患者会の役員が研修を行うもので、私は2度目の参加であった。
 今回は、「患者学のすすめ:患者と医療者が協働で作る医療のために」と題して、加藤眞三先生(慶應義塾大学看護医療学部教授)による講演を聞いて、2グループに分かれて話し合うものだった。
 加藤先生は徳島の小松島市の出身。専門は肝炎治療で、話の内容も先生が始められた肝臓病教室での経験が語られ、私たち肝炎患者会にとっては身近に感じられるものであった。
 先生は話の中でこれからの医療は、「患者は自分の病気を治すためのプロの一人。患者は、最終的な決定権(自己決定権)をもつ。チームをつなぐ中心にいる。患者自身の解決方法を知っている。」と話していたが、このことは全くこれからの医療を考える時に大事なことであると再認識させられた。
 患者は、いろいろな悩み不安を持って闘病・生活しているのだが、そういう危機に出会ったときの対処として「魂の8つのらせん局面」を説明してくれた。

 1.わからない状態(一体何が起こっているのか?)
 2.確信状態(はいそうです。でもそれはあり得ないのではないでしょうか?)
 3.攻撃状態(なぜ、私が????)
 4.交渉状態 行動へ(これさえすれば、もしかしたら?)
 5.うつ状態(なぜ、こんなことをしたのだろう。何をしても無駄ではないか)
 6.受容(やっとわかった)
 7.活動(私はこれをします)
 8.連帯状態(私がやります。私たちがイニシアティブをとります)

 この8つのらせん局面を考えてみると、全くB型肝炎訴訟に加わった原告たちの状況を見ている気がする。多くのB型肝炎被害者が、何故私が被害者になって苦しまなければならないかの「わからない状態」から、今では多くの原告たちが、自分一人の和解だけでなく、多くの被害者を救済しようとして、多様な活動に参加して「連帯状態」にある。
 
 尚、「魂の8つのらせん局面」の詳細については、「なぜ わたしが?」―危機を生きる―  エリカ・シューハート著 戸川英夫監修・山城順訳 長崎ウエスレヤン大学研究叢書 をご覧ください。(一般書店では扱っていません。)




我が家の張子面   神楽  長野・野沢



俚謡 (湯朝竹山人 辰文館 大正2年刊 1913年)から
〇貴郎(あなた)一人の 私ぢやけれど 私一人で 無い貴郎
〇主は手管(てくだ)で 迷わすけれど 私や実意で 迷わせる
〇惚れた私が 重々悪い 可愛いといったは 主の罪