上海大学で短期語学研修 ③  と 肝炎対策推進協議会参加

 2月1日(金)は午後5時から厚労省で肝炎対策推進協議会あったので参加した。
 その前に、B型肝炎恒久対策会議と肝炎フォーラムもありこれにも参加。3連ちゃんはさすがに疲れる。今回の傍聴者は70名ほどであった。
 肝炎対策推進協議会では、まず初めに田村厚労大臣からあいさつがあった。報告・討議では
①各自治体における肝炎対策の取り組み状況などの報告と討議がおこなわれた。肝炎ウイルス検査の状況は各県で格差があり、進んだ地域の取り組みから学ぶことが求められている。各県で肝炎対策が策定されてきているが、肝炎対策に特化したもの、肝がん対策に含めたもの、各県の保健医療計画に含まれたものなど、取り組みについての温度差が見られた。徳島県は現在策定中で、先日県の対策協議会が開かれ、3月県議会で承認を受ける方向になっている。 
②「病態別の肝臓病患者実態把握等の策定に関する研究について」の中間報告(これは国立病院機構国立国際医療研究センターをあわせた34施設に通院治療を行った患者アンケート 6,331名のアンケート結果)が八橋教授から報告された。膨大な項目のアンケート結果らからは、病態・治療内容・年齢・収入・仕事の有無などなど、患者のおかれている状況が明らかになったとおもう。これから結果の内容を精査して今後の肝炎対策を確立することが求められていると感じた。アンケートはこれからも続けられるので、注意して見守りたい。日肝協から選出されている阿部委員からは日肝協が行った同様のアンケートについて報告があった。
③来年度の肝炎対策予算案については、大幅に減額されているとの印象を受けた。2012年度予算が239億円に対して、2013年度は補正予算(29億円)を加えても201億円にしかならない。実績を参考にしているとの説明が事務局からあったが、予算というのは必要だから計上し国会から認められたものでるので、全額執行できないとしたら、その取り組みに問題があったとしか考えられない。肝炎治療促進のための環境整備は137億円から100億円に、肝炎ウイルス検査の促進は41億円から29億円になっている。患者に一番近い処の予算が大きく減額されているのは大問題である。
④前回の協議会で問題になった肝炎患者の障害認定については、厚労省の担当者から説明があった。患者の立場から考えると障害認定の基準が余りにも厳しく、多くのの肝硬変・肝がん患者に適用されず、適用された時はほとんど死の寸前で制度として役だっていないとの意見が患者委員から多く出された。法律を盾に適用できないと発言を繰り返す官僚答弁には、あきれてしまう。新たな制度をどう作っていくのかが求められているのではないだろうか。B型肝炎訴訟原告から選出された清本委員からは、昨年7月11日に当時の小宮山厚労大臣とB型肝炎訴訟原告団弁護団との大臣定期協議で、大臣から発言のあった「ほかの病気とのバランスと言っても一段上のものをとおっしゃるのは、そのとおりだと私も思います。それをどのような形でできるかということは、また検討も工夫もさせていただきたい」という発言は今でも生きているのかという質問があった、これに対して明確な返答がなかったが、今後もこの大臣発言を実現していく取り組みが大事だと感じさせられた。
⑤「母子感染の徹底について」は、私と清本委員の連名で協議会に意見が出され、清本委員が説明した。母子感染防止対策がきちんとされていない例が多くあるので現状の調査報告を次回に行うよう求めた。また、妊産婦自身の肝炎手帳の作成できちんとしたB型肝炎ウイルスの母子感染ブロックができるよう案を次回示したいと清本委員から発言があった。
⑥私は、B型肝炎訴訟の提訴者数・和解者数が少ないことから、その実態(都道府県別)を次回から報告してもらうこと、B型肝炎特措法についての原告団弁護団の取り組みについて発言した。
 とにかく、多くの議題を2時間余りでこなそうというのだから消化不良も甚だしい。厚労省の提案の追認になるようなことではだめなので、しっかり議論できる時間の確保が求められる。


 上海大学の短期語学研修では、先生から宿題が出されるが、そのほかに前日の行動(どこへ行ったか、そこでどう感じたかなど)の報告を中国語でさせられる。おちおち酒も飲んでいられない。3日目の勉強では、前日行った龍華寺(禅寺)について話した。延長路駅で地下鉄に乗って上海火車駅で3号線に乗り替え龍漕路駅で下車した。何度も道を聞いて30分もかかって目的地に到着。兄たちと4人で行ったのだが、とにかく境内も広く若い参拝者が多い。中国ではどこのお寺でも大きな線香を持って四方に拝礼する若者が多かった。ここは、塔が有名。龍華寺とその前に建つ龍華塔は、上海でも指折りの名勝だ。三国時代に呉の孫権が、夫に先立たれた母の悲しみを慰めるために建立したのが始まりと言われている。



 写真は龍華塔



 お寺の前の私



俚謡 (湯朝竹山人 辰文館 大正2年刊 1913年)から
○止めばそれかと つい欺(だま)されて エエも自烈體(じれったい) 虫の声
○目出度(めでた)目出度の 若松さまよ 枝も栄える 葉も茂る
○今年や豊年 穂に穂が咲いて 道の小草(をぐさ)に 米が成る