「近代国家への模索」 川島 真(岩波新書 シリーズ中国近現代史②)

 昨日は、久し振りに大麻山を歩いた。3月31日にやまなみウォークラリーで山道を30㌔も歩いたのでまだ疲れが取れていなかった。真名井の水まで行って引き返してきた。

近代国家への模索 1894-1925〈シリーズ 中国近現代史 2〉 (岩波新書)

近代国家への模索 1894-1925〈シリーズ 中国近現代史 2〉 (岩波新書)

 シリーズ2作目の本書は、1984年から1825年迄について書かれている。「はじめに」で、「本書で扱う時代に生きた知識人にとっての課題は『救国』にあった。そして、その救国の方法を講じる際には、亡国の危機に陥っている原因が分析され、対策が練られた。」と書かれている。
 40年ほども前に中国現代史関連の本を読んだ時は、中国共産党が政権を握り、世界にも大きな影響を与えようとし始めた時代であった。書かれた多くの歴史書中国共産党歴史観が反映されていたように思う。今では最早そうではない。当時、否定的にしか評価されなかった人々も、適切な評価のもとに描こうとされていると感じた。
 もっとも、中国での歴史教育は変化は見られるものの、そこまではなかなか到達していないようだ。
 数年前、ツアーで中国旅行に行った際、いつものことでいろんな土産物販売を兼ねた布団・シルクなどの展示館と同時に、石の展示館に案内されたことがあった。メノウや水晶・紫石などで作った工芸品について係員が説明してくれた。
 そこの係員が、ツアーに参加した人への質問で、「ここには大変美しく良い石があるが、中国で一番悪い石があるが何か知っているか」と聞いた。誰も答えなかったので、仕方なく私が「蒋介石」だと答えた。係員は「正解」と言って、よく正解したなあというような表情を見せた。しかし蒋介石の評価も、中国でも今ではだいぶ変化してきているのであろう。
 蒋介石(Jiang Jieshi 1887年〜1975年。中国/中華民国の政治家。中華民国総統浙江省出身。名は中正。『介石』は字(あざな)





我が家の絵馬 尾山神社 金沢 2003年2月25日購入



俚謡 (湯朝竹山人 辰文館 大正2年刊 1913年)から
○晩に忍ばば 裏から忍べ 表八重垣 錠下りる
○宵の明星さんを 夜明けと思ひ 殿を帰して 今悔し
○月夜烏を 夜明けと思ひ 主を帰して 後悔む