「螺鈿迷宮」 海堂 尊 と メダカたち

螺鈿迷宮 上 (角川文庫)

螺鈿迷宮 上 (角川文庫)

 庭のメダカたちが卵を生み始めた。卵を移さないと、皆食べられてしまうので、この世話が大変である。我が家には、知人から分けてもらったメダカ(ひメダカ・白メダカ・黒メダカ・楊貴妃・パンダメダカ白・パンダメダカ黄・光メダカ・さくらメダカ)とタナゴがいる。コンクリートを練るトロ船に水草スイレン等を入れて水槽代わりにしている。白い花のうりかわ、黄色い花のあさざが咲いている。



 海堂尊の小説は、常に日本の医学・医療の問題点をえぐり出している。
 例えば、
 「厚生労働省が死亡時医学検索を拡充しようとしないのは、コストを捻出できないから、小手先でごまかそうとしているに過ぎない。医学の王道を、そんなことで貶めて平然としていられる。その神経を疑うよ。」
 「日本の死亡時医学検索の状況はお寒くて、解剖率は2%台、50人に1人しか解剖されていない。死者の50人中49人は体表検査だけで死因判定が行われている。大学病院やがんセンターのような最先端医療を行う施設ほど剖検率は低い。剖検率0.5%、200人に1人しか解剖しないセンター病院もあるくらいです。」
 現代日本の医療の矛盾と絡めて描かれた医療ミステリーだからこそ、読み手にとってその面白さが伝わってくるのだろう。


我が家の絵馬 東京・雑司ヶ谷鬼子母神  2010年12月16日購入


俚謡 (湯朝竹山人 辰文館 大正2年刊 1913年)から
〇食っても食っても 飽き無い者は 米の飯(まんま)に親の脛(すね)
〇夫の留守に 人寄せせぬは さても見上げた 花嫁子
〇野でも山でも 御主(おしゅ)様よかれ 御主のお陰で 世に出(い)でる