安斎育郎「原発事故の理科・社会」
昨日(6月16日)は、第53回徳島県母親大会が徳島市のとくぎんトモニプラザであったので参加した。
午前中は分科会で、私は「若者・子ども達へ、憲法を生かす絆を引き継ごう」に参加。若者が多いと思ったが残念ながら高齢者が多かった。母親大会なので若者の参加が少ないのか。最初に、「4.28主権回復記念日」式典に抗議する集会への取り組みについて、その不当性が話された。また、「慰安婦」に関する橋下大阪市長の言動に対する抗議行動、憲法96条・9条についての若者に対する街角インタビューへの取り組みが報告された。どれも、今の日本にとって大事な岐路に関わる問題で、国民主権の立場に立った観点が必要と感じた。
私は、憲法第25条(すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。)に関連して、B型肝炎訴訟について発言した。
集団予防接種時の注射器・針の使い回しによる、45万人にもおよぶB型肝炎ウイルスへの感染被害は、国による「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」への重大な侵害と考える。この権利への侵害は、国が長年注射器・針の使い回しを放置してきたことで2次感染・3次感染をも引き起こしている。被害者は、精神的・肉体的・経済的にも引き受けることができない多大な損害を受けていることは、前回のブログで紹介した。
分科会の途中で、徳島肝炎の会の前会長の父親の葬式があったため、中座した。
午後からは、安斎育郎さんによる「原発事故の理科・社会」と題した講演があった。
我が家にある安斎育郎の本は、
〇原発そこが知りたい かもがわ出版
〇地球環境問題 かもがわ出版
〇科学と非科学の間 かもがわ出版
〇人はなぜ騙されるのか 朝日新聞社
〇だます心 だまされる心 岩波書店
〇地球非核宣言 水曜社 森下一徹との共著
著者の経歴は大変なもの。とにかく反骨心旺盛で、原発の危険性を大学生時代から指摘している。東大の原子力工学科の第1期生で、以後の原子力政策・開発を推進してきた同期の中で、ただ一人信念を貫いて来て、国民の安全のために努力してきている。博士課程終了後、東京大学では差別され17年も助手で過ごしてきたのだから、話す内容も筋金入りである。手品・ユーモアを交えた話術も冴えている。
講演の中身は講演のタイトルと同じ、「原発事故の理科・社会」(新日本出版社 619円税別)に詳しいので、省略する。
我が家の絵馬 島根・松陰神社 2002年11月24日購入
俚謡 (湯朝竹山人 辰文館 大正2年刊 1913年)から
〇雨の降る夜は 一味(ひとしほ)床し いつに愚かは 無けれども
〇衛士(えじ)の焚く火の 夜こそ燃ゆれ 胸に焚く火の 絶えやらぬ
〇最(いと)ど淋しき 寝覚めの床に 涙な添へそ 杜鵑(ほととぎす)