国民救援会徳島県本部大会であいさつ

 明日(10月26日)、国民救援会徳島県本部第39回大会が徳島市内で開かれる。ここには、守大助さんの再審請求で、事件性の否定につながる意見書を作成した池田正行先生(香川大学医学部付属病院医療情報部)が特別講演をすることになっている。どのような話が聞けるか楽しみである。
 私は、守大助さんを支援する徳島の会を代表してあいさつをすることになった。以下は、その原稿。


 日本国民救援会徳島県本部第39回大会のご盛会おめでとうございます。
 私は、守大助さんを支援する徳島の会を代表して、一言ご挨拶申し上げます。
 国民救援会には、私たちの会の設立から今日に至るまで、大変なご指導とご援助をいただいてきております。あらためてこの場をお借りして御礼を申し上げます。
 2012年2月10日守大助さんと再審弁護団仙台地方裁判所に対して、①志田保夫・前東京薬科大学教授の意見書、②池田正行・前長崎大学教授の意見書、③浜田寿美男奈良女子大学名誉教授、の三つの新証拠を柱とした再審請求書を提出して以来、現在までに、裁判所、弁護団、検察側による7回の三者協講が開かれています。
 検察側は、2012年12月に鑑定問題での意見書を、2013年8月に病態問題での意見書を提出しました。
 弁護団は検察側の意見書に対する反論を提出、さらに、「事実取調請求書」(2012年5月)、「志田保夫、池田正行尋問の必要性について」(2013年7月)、「証人尋問請求に関する意見」、「求釈明書」(2013年8月)、「証拠開示勧告申立書」(2013年9月)を提出しました。ところが今裁判官は弁護側の新証拠や証人尋問の採用に否定的な態度を取っています。再審開始を求める運動は大事な場面に有ると感じています。仙台地裁宛の署名や緊急要請ハガキを進めることが求められています。今日参加されたみなさんのご協力をお願い致します。
 この事件については、あとで詳しく報告がされると思いますのでお聞きください。
今日はこの後、今お名前が出ました池田正行先生から特別講演がありますが、守さんの無実を更に確信できるお話が聞けることを喜んでおります。
 私は、長年肝炎患者会に関わってきて、3年前にB型肝炎訴訟の提訴を行いましたが、この裁判、実は今から24年前の1989年6月に札幌地方裁判所で国に対する責任追及の裁判が起こされ、2001年6月には、最高裁判所の判決が下され、国の責任が認められました。しかし、途中までは札幌地裁・札幌高裁で原告側は敗訴していました。この敗訴の大きな要因は、なかなかB型肝炎蔓延が集団予防接種時の注射器の使い回しが原因であると証言してくれる医師がいなかったためでした。しかし、与芝真彰(せんぽ東京高輪病院院長)という方が原告側の立場に立って証言してくれたおかげで最高裁で勝利することができました。原告団はそれまでに何人もの肝炎研究の専門家に証言していただきたいとお願いしたのですが、いずれも断られてきました。この断った先生方は、これまで医療講演会などではB型肝炎蔓延の大きな原因に集団予防接種時の注射器の使い回しがあるとお話してきた先生方でした。おかげで、与芝先生は厚労省のいろんな肝炎研究の委員からも外され、学界からも疎んじられました。与芝先生は、国にあらがって証言するという酔狂な肝臓専門医はいるはずがなかったと語っていますが、まさに良心と科学的論理を与芝先生は大事にしました。
 今日お話しいただく池田先生も、権力にあらがって証言するわけですから、大変な勇気をお持ちの先生だと感じ入っています。
 これからも、守さんが一日でも早くご両親のもとに帰れるよう、私たちの会も全力を尽くしますが、国民救援会の皆さんにも引き続くご援助をお願いして、私の挨拶に代えさせて頂きます。




我が家の絵馬 購入場所・年月日不明  茨城か?



どどいつ入門(中道風迅洞 1986年 徳間書店
○松の並木が なにこわかろう 惚れりや三途の 川も越す
○春のうぐいす 何着て寝やる 花を枕に 葉をかけて
○解いて結んだ 柳の糸を じらす心か 春の風