ウイルス性肝硬変・肝がんの医療費助成を求める11.20院内集会に参加

 11月20日と21日に「ウイルス性肝硬変・肝がんの医療費助成を求める11.20院内集会」とその後の国会議員要請、文部科学省への申し入れ行動があったので、同じ阿波市B型肝炎訴訟原告のNさんと参加した。
 今回の20日の集会は、日肝協、全国B型肝炎訴訟原告団弁護団、薬害肝炎全国原告団弁護団の共催で、衆議院第二議員会館で行われた。全国から200名ほどの方が参加した。
 共催の各団体からの挨拶のあと、肝がん患者の実情報告(これは北海道のB型肝炎訴訟原告団代表で現在肝がん治療で入院中の高橋さんのDVDでの参加)、患者3名からの発言があった。
 日肝協の米沢さんは電話相談の内容を報告。年間2,500件ほどの相談があり、肝硬変・肝がんの相談が多い。治療の辛さや医療費負担の多さ、肝がんの再発の恐れなどなどだが、現状では十分に患者の訴えに応えることができないなどを話された。
 薬害肝炎の武田さん(16回入院)からも肝硬変・肝がんの治療の大変さが話され、患者にとってはもう時間がない、早く治療費負担への助成をと訴えた。
 B型肝炎訴訟原告の栃木のOさん(現在57歳)は、自らの病状を詳しく報告した。新入職員の時の献血でウイルス感染が判明したが、昭和62年に肝機能障害となり、平成17年に肝がんを発病。その後8年間で10回入院した。現在教員をしているが、早期退職も考えている。しかし、子供が大学生と高校生なのでこれからもっと教育費がかかるのでそうするわけにも行かない。月間の医療費は70万円程度でその3割が自己負担になる。仕事をしていない人は治療費の負担に耐え切れない。
 各政党にも集会への参加を要請したが、秘密保護法の審議があり国会の内外が緊張関係にあって、議員の参加と挨拶は、日本共産党小池晃宮本岳志議員、自民党三ツ林裕巳議員の3名にとどまった。
 その後、これからの取り組みについてのロードマップ(ウイルス性肝硬変・肝がんの医療費助成制度の実現に向けた行動予定)が提案され、佐藤全国B型肝炎訴訟弁護団長からまとめの挨拶があった。肝硬変・肝がん患者に対する医療費助成制度は現在はなく、このままでは国はそれら被害者を切り捨てることになってしまう。国には責務があるので私たちは、ロードマップ実現のために頑張ろうという趣旨のまとめがあった。
 集会は午後3時半に終了した。その後は、日本共産党へのレク、日本維新の会へのレク、みんなの党へのレク、文部科学省への申し入れ、厚生労働委員の議員への要請などに分かれて行動した。私は、文部科学省への申し入れに参加した。




文科省での申し入れ


 この申し入れには70名ほどが参加。文科省からは医学教育課長・学校健康教育課長・初等中等教育過程課長などが出席した。
 文部科学省への申し入れの趣旨は、医学教育におけるカリキュラムの中に「日本におけるB型肝炎ウイルス持続感染の原因の多くは、集団予防接種における注射器の使い回し及びこれに起因する母子感染である」との歴史的事実を教科書に盛り込むとともに、患者の悩みや苦しみを共有できるように、当事者であるB型肝炎患者から直接話を聞くカリキュラムを導入すること。普通教育の中にも上記同様とし、感染症に対する正しい知識を普及させ差別・偏見を防止するための指導・教育を行うこと、定期的に文科省と協議する場を作ることを求めた。
 回答は当たり障りのないものであったが、定期協議には応じるということで、大きな一歩ではあった。

 21日は議員周りであった。この日も各団体から150名あまりが参加して肝硬変・肝がんに対する医療費助成制度の創設と身体障害者認定基準の緩和を求める行動を行った。 私は、和歌山の前田さん(遺族原告)と中島弁護士とともに、和歌山・徳島の衆議院議員控え室を訪問した。びっくりしたのは前田さん。自分でチラシ(B4版 カラー刷り)を編集し、35万枚印刷して県内の新聞に入れたとのこと。費用は200万円近くかかったようだが、全額自己負担。こういう方の行動力と熱心さが、B型肝炎訴訟の運動を支えていると感じた。脱帽である。
 



 前田さんのチラシの一部



 午後は大阪の他の人達と合流して10名ほど訪問したが、とにかく常日ごろ使い慣れない言葉遣いをしなければならないので疲れた。8時にようやく我が家にたどり着いた。



我が家の絵馬  東京・浅草  浅草寺舞保存会・宝の舞  2013年11月17日購入



どどいつ入門(中道風迅洞 1986年 徳間書店
○雪をかぶって 寝ている竹を 来ては雀が ゆりおこす
○来てはくだまく 子雀さえも ささの上なら にくかない
○時雨はまぐり 土産にさんせ 宮のお亀が 情どころ