100万人署名と「アジア力の世紀」 進藤榮一

 PM2.5が空をおおっていたが、昨晩からの雨が流してくれた。北京に行っていた時、11月から雨が降っていないといっていたが、今日は北京にも雨が降っているのだろうか。
 昨日(2月26日)徳島新聞から取材を受け、その内容が今朝の新聞の「記者席」欄に掲載された。現在、日肝協、薬害C型肝炎原告団弁護団B型肝炎訴訟原告団弁護団の3者が取り組んでいる、「肝硬変・肝がん患者の療養支援の推進を求める請願」について書かれている。
 B型肝炎訴訟原告団メーリングリストには、毎日のように各地で取り組まれている状況が報告されている。知人・友人の協力も得て、署名を千筆も集めた人もかなりいる。
 記事の最後には、「高額な医療費が理由で死に至る患者が増えているならば、国はさらに大きな罪を重ねることになる。」と指摘している。


アジア力の世紀――どう生き抜くのか (岩波新書)

アジア力の世紀――どう生き抜くのか (岩波新書)

 本の帯には、「TPPと中国脅威論のウソを暴く」と書かれている。著者は「大アジア力の世紀」の現実の分析を目指し、①新しい世紀の源泉がどこにあるのか ②アジア統合の動きが、ドルと核軍事力とカジノ資本主義に支えられたアメリカン・グローバリズムへの応答として、地域協力を様々に進めている現実を明らかにする ③欧州で進展する地域統合の拡大進化の動向を分析し、 中略  それがアジアの未来に何を示しているかを検証する としている。
 私は、アメリカ中心に進められている「TPP」は日本の将来にとって、なんの利益ももたらさないと考えている。様々な過程を踏みつつも前進しているアジアとの共同こそが、日本の将来に役立つのではないかと考える。そのアジア発展の中心になるのが日中韓3国であるが、靖国神社参拝・南京大虐殺事件の否定・尖閣諸島従軍慰安婦問題・竹島など多くの課題に振り回されて、日本はアジアの発展・地域統合から取り残されようとしている。
 日本の対外輸出における対米輸出比率は、70年代には40%近くあったが、2010年には13.2%に縮小している。それに反し、対中輸出は70年代の1%以下から2010年には21.2%へと前進している。さらにアジア輸出全体では54.1%に達している。日本はTPPの推進で日米でアジア経済の再編を図ろうとしているが、果たしてそのアジアは中国に対してどういう姿勢をとっているのだろうか。懸念をもちつつも連携を強めていっているのが現実である。中国を措いてアジアの未来は語れない。
 いつまでもアメリカのカジノ資本主義のえさにされているのでは、国民生活は守れないだろう。
 欧州統合を教訓として、アジアの地域統合を目指すべきだと著者は強調している。そのために、「歴史の記憶を乗り越え、アジア共通の課題を国境を越えて考えることのできる、次世代の指導者や若者を育てていく」ことの重要性を著者は説いている。
 そう考えると一刻も早く、レッドカードの時代錯誤の安倍首相には退場してもらわなければならない。



我が家のだるま  大分・日田だるま  19cm



どどいつ入門(中道風迅洞 1986年 徳間書店
○雷(らい)の光で 逃げこむ蚊帳の 中でとらるる ヘソの下
○入れておくれよ かゆくてならぬ わたし一人が 蚊帳の外
○出来たようだと 心で察し 尻に手をやる 燗徳利