全国肝炎恒久対策班会議と「北斎漫画」清水勲

 昨日は大阪のアベノハルカスで表記の会議があったので参加した。
 最初に講演があった。講師は花井十伍さん(薬害被害者団体連絡協議会代表、大阪HIV訴訟原告団)で、国との和解後の取り組みについて話された。HIV訴訟に比べB型肝炎訴訟は規模も大変大きいが、これからの私達の取り組み・会の運営・国への対応についてなど、参考になる話であった。
 その後、これからの取り組みについて話しがされた。医療費助成実現運動の情勢について報告されたが、急な衆議院解散で、与党議連の立ち上げ、消費税増税の先送りなど状況の変化も当然あった。情勢の変化にかかわらず、助成実現の運動は地道に地方で実績を積み上げて、国への働きを強めなければならないと思う。
 また、これまでの私達の運動の評価についても話された。当初は、助成実現の道筋はなかなか見えなかったが、身体障害者認定基準の見直し作業開始など一定の前進が見られた。今後も、3団体(B型肝炎訴訟原告団弁護団、日肝協、薬害肝炎原告団弁護団)の協力共同を強めて、運動を進めていくことの重要性を認識させられた。各地域の取り組みも報告された。
 私たちが今一番力を入れている、「肝がん肝硬変の医療費助成、身体障害者手帳の基準緩和」を求める地方議会意見書は、12日4日現在で639地方議会(都道府県38、都道府県所在地36、政令指定都市18)に及び、肝炎サポート人口(意見書を上げた議会に住む人口)は112,618,928人に達している。

 会議の後、患者講義について説明があった。これは文科省に対して、大学医学部や看護学部などに学ぶ学生に対して、授業時間を使って患者から話し、B型肝炎についての正しい理解・知識を得てもらい、差別・偏見の解消の一助にしたいためである。文科省でも、学校の授業だけでなく他分野の社会人などから話を聞くことを進めてきている。
 厚労省文科省に対し、差別偏見をなくせと叫ぶだけではその状況はなかなか改善しない。私たちが実際に教育現場に赴いて自分が体験したこと、考えていることを話すことは、B型肝炎患者に対する差別・偏見をなくす、一番の近道になる。実際に学生の前で話した原告からも報告してもらった。また、「B型肝炎の正しい知識と患者の現状について」というパワーポイントも紹介された。私も以前、徳島文理大学看護学生の前で話をしたことがあるが、率直な感想を聞かせてもらった。医療従事者として仕事をしていくためには、患者の体験を聞くということは大事なことであると思う。
 参加者からは、その改善点について積極的な意見がたくさん出された。

新書743北斎漫画 (平凡社新書)

新書743北斎漫画 (平凡社新書)

 北斎漫画については、たくさんの解説書が出版されている。本の帯には(帯になぜこだわるかというと、帯は本の顔、出版社の狙いが表現されているから)「日本が誇る傑作画集を、漫画・風刺画研究の第一人者が徹底解析。見るたびに、新しい発見がある」と書かれている。丁寧懇切な解説で、北斎漫画の価値が知られるものであった。しかし、実物大、できれば北斎漫画の摺本を見るにしくはない。復刻版でも良いが、というのが私の感想であった。

 清水勲の著書・編集で、我が家にあるのは「江戸のまんが」「大阪漫画史」「図説漫画の歴史」「ビゴーが描いた明治の女たち」「ビゴーが見た日本人」「ビゴーが見た明治職業事情」「ビゴーが見た明治ニッポン」「風刺漫画列伝」「漫画が語る明治」「マンガ誕生 大正デモクラシーからの出発」「漫画に見る1945年」「漫画の歴史」「明治まんが遊覧船」「四コマ漫画」『北斎から「萌え」まで』 「外国漫画に描かれた日本」「昭和マンガ風俗史」「岡本一平漫画漫文集」「近代日本漫画百選」「続ビゴー素描集」「ビゴー日本素描集」「ワーグマン日本素描集」「ビゴーの世界」
 とにかく読んでいる(見ている)と楽しいのである。



我が家の郷土玩具  春日部張子  福助とおかめ(五十嵐健二作)


どどいつ入門(中道風迅洞 1986年 徳間書店
○からだゆるしてかえつたよるは かがみにこわごわ顔うつす
○いつまでたつてもなんにもしない さむくはないけどくさめする
○お前出てけにもどつた実家 急いで帰れと電話くる


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