大掃除終了と「秘密保護法」

 昨日、ようやく我が家の大掃除が終わった。書斎の本棚を本格的に掃除したのと、家の裏の物置小屋の不要なものを廃棄・焼却したりで時間がかかった。

 本の帯に書いている、「何が秘密なのですか?」 「それは秘密です」がこの法律の本質を表している。著者は、宇都宮健児(弁護士)・堀敏明(弁護士)・足立昌勝(刑法学者)・林克明(ジャーナリスト)である。
 第一章の目次を見ると、それで秘密保護法の何であるかが理解される。タイトルは、「誰が、何のために秘密保護法をつくったのか」。
 アメリカにあわせた”重罰化”・「立法事実」が存在しない・アメリカの軍事情報保護が出発点・議事録もなく、資料も改ざん・ねつ造した「有識者会議」・無視されたパブリックコメント・都合の悪いことは永久に秘密・情報を永久秘密にできるカラクリ・警備公安警察の権限拡大・「独立教唆」の危険性・プライバシー調査を合法化・内部告発は特定秘密の漏示?・学問の自由が侵害される?・秘密保護法違反の裁判は、どのように行なわれるか?・「カバンに鍵かけた状態でカバンの中身を推認する」・三権分立の崩壊
 読んでみると、私のような庶民にとっては一つも良いことがなく、むしろわが身にとっては普通に暮らしていても危険な存在の法律である。しかし、こういう憲法違反の法律をつくるのだから、これによって大きな恩恵を受ける人・団体もあるということだ。
 日本の労働者の非正規雇用が2,000万人を超えたことが、総務省が昨日発表した「労働力調査」で明らかになった。役員を除く雇用者に占める非正規の比率は38%に達している。政府や大企業は手をたたいて喜んでいるかもしれないが、労働者にとってはこれは異常事態である。安倍首相は賃金を上げるというが、その恩恵に浴することができるのは、大企業の一部正規労働者だけではないだろうか。多くの労働者は、引き続く低賃金・長時間労働で働かされる。生活保護費も切り下げられるのだから、庶民の不満は大いに高まるだろう。その安全弁の一つとして秘密保護法が機能することを、安倍首相は望んでいるのだろう。



我が家の郷土玩具  滋賀・小幡土人形  宝袋巳  1988年9月購入


どどいつ入門(中道風迅洞 1986年 徳間書店
○指の先しか濡らさぬ暮らし 猫まできれいな足の裏
○けっきょく最後は瞼を閉じる 女のしあわせふしあわせ
○ゴシゴシ洗えばシャツから俺の 色が出て行く寒い朝


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