「倉敷民商弾圧事件の無罪を勝ち取る徳島の会」結成総会参加

 昨晩は、徳島市内で「倉敷民商弾圧事件の無罪を勝ち取る徳島の会」結成総会があったので、連れ合いと参加した。内町公民館の会場には寒い中40名が参加した。
事件の詳細については、「倉敷民商を支える会」のブログを見ていただけたら幸いである。
 http://blog.goo.ne.jp/kuraminsuport

 私は、守大助さんを支援する徳島の会を代表して挨拶を行った。以下のとおりである。
 みなさん、今晩は。お寒い中ご参加くださりご苦労さまです。私は、仙台北陵クリニック筋弛緩剤えん罪事件の守大助さんを支援する徳島の会の会長をしている、有川です。
 倉敷民商弾圧事件、まったくひどいものですね。今の安倍政権の姿勢と一緒で、本来法律を守るべき税務署・警察が法律なんかくそくらえといった態度で、民商を弾圧してきています。今日お越しの禰屋(ねや)さんを含め、小原(こはら)さん、須増(すます)さん、だれも法律に違反する行為をしていないのに、法律の解釈を捻じ曲げて、むりやり犯罪者に仕立てあげているとしか考えられません。
民商は1951年に設立されて以来、小企業・家族経営の営業と暮らしを支え合う、助け合い運動に取り組む中小業者の団体です。国民にとって無くてはならない存在です。この民商を弾圧して利益を得られるのは一体誰でしょうか。安倍政権は今でも低い大企業の法人税率をさらに下げて、その一方で私たち国民や、中小零細企業に負担を強いろうとしています。このような税制に真っ向から反対する民商は、安倍政権にとっては目の上のたんこぶと言ってもよい存在だからこそ、弾圧しているのではないでしょうか。こういうことを許してしまうと、私たちの生活は成り立っていきません。
 先日倉敷で開かれた「全国決起集会」ではいくつかの行動提起がされて、その一つに「全国で支援する会の結成を推進しましょう。」とあります。本日のこの集会も、その一環として開かれています。私たち守大助さんを支援する会も全国各地での結成を呼びかけていますが、全国の仲間が、弾圧された人、組織を支援することこそが、最も早く勝利に繋がる道だと信じています。私も、この日を期に、倉敷民商弾圧事件の無罪を勝ち取る徳島の会の会員になります。そして、皆さんとご一緒に弾圧事件を跳ね返す取り組みをしたいと申し上げて、連帯のご挨拶と致します。ともに頑張りましょう。

 事件の経過については 税理士法に違反したとして倉敷民主商工会民商)の小原淳事務局長と須増和悦事務局員が逮捕・起訴された事件で、弁護団が行った最終弁論(要旨)で紹介する。
 13年5月21日、広島国税局収税官吏(収税官吏)が大挙して倉敷民主商工会(倉敷民商)事務所の捜索・差し押さえを行った。倉敷民商の会員であったI建設株式会社に係る法人税法違反の嫌疑に限定されていたが収税官吏は、被疑事実と関係のない倉敷民商事務局員の手帳、会員の確定申告書控え、さらには事務所にあった全てのパソコンまでも持ち帰った。
 翌14年1月21日、広島国税局、倉敷警察署、岡山地検は、倉敷民商事務所、事務局長・小原淳さん、事務局員・ 屋町子さん、同・須増和悦さんの自宅などに対する捜索・差し押さえを行った。この時初めて税理士法違反の被疑事実が加えられている。
 この捜索・差し押さえに引き続いて禰屋、小原、須増さん3人の逮捕勾留が行われ、禰屋さんが法人税法違反と税理士法違反で、小原、須増さんが税理士法違反で公訴提起がなされた。
 他方、一連の強制捜査のきっかけとなり、違法性の強いI建設による法人税法違反(脱税)の実行行為者であるI建設の代表者とその妻は身柄拘束さえされていない。倉敷民商から全てのパソコンを押収したのと対照的にI建設のパソコンは押収せず、そのデータと印刷物を提出させただけだった。
 〈本件は民商活動に対する弾圧〉
 小原、須増さんが行った行為が仮に有罪であったとしても形式犯に過ぎない。本来であれば事前に注意し、なお繰り返したような場合に初めて強制捜査や公訴提起を行うべき性質の行為である。
 広島国税局や検察による一連の行為が、中小業者の営業と生活を守る倉敷民商と、その先頭に立ってきた3人の事務局員の活動を妨害する目的で行われたことは明らかである。

 この日は、被告になった禰屋町子さんが倉敷から来て、自らの体験談を話した。小柄な彼女の体を見ると、検察・警察のひどい仕打ちを受けても耐えてきたことがどれほど大変だったか理解される。2014年1月21日に彼女は不当逮捕されるのだが、それから428日間も拘置所に入れられた。8回も保釈申請をしたがいずれも却下されている。拘置所では冷暖房設備もなく、食事は一汁一菜で、この間体重は8キロも減ったという。彼女は民商の会員さんI建設株式会社の税務申告の援助をしていたのだが、国税犯側取締法違反や税理士法違反の容疑で取り調べられた。同じように青色申告会が会員さんの税務申告の援助をしても全く、このような弾圧はない。
 3畳一間の部屋では座っていなければならない。しかたがないので差し入れの本を読んで、その数は250冊にもなったという。暑い時はウチワ一枚で、寒い時はカイロでしのいだという。ガンで余命を告げられた義母は、彼女の保釈10日後に亡くなったという。警察も検察もとにかく「認めろ、しゃべれ」の一点張りで彼女を攻め立てた。しかし、彼女は犯罪を犯していないのだから話しようがない。また、自白調書の雛形を用意して、「署名・捺印」しろと迫る。彼らが書いた調書をかれらが読み上げるのだが、どうも途中を抜かして読んでいるらしいと彼女は察した。こんなものに署名して、調書を認めたら大変だと感じたという。朝から晩までの取り調べで、熟睡できず睡眠不足とめまいが生じた。また、トイレは夜9時以降は使用を許されず、膀胱炎になってしまった。全く、罪人でもないのに罪人扱い(罪人でも人権は認められるべきだが)のひどい仕打ちであった。
 脱税したとされる建設会社は、パソコンも書類も押収されず、禰屋さんたちのように身柄も拘束されなかった。国税庁・検察・警察の目的が民商弾圧にあったことは、明白な事件であると私は感じた。

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鶴彬の川柳歌集「手と足をもいだ丸太にしてかえし」
◯陽は赤み地は冷え切って子が生まれ
◯遂にストライキ踏みにじる兵隊であった
◯ロボットをふやし全部を馘首する
◯灼熱の群衆--鉄の門を破る
◯めかくしをされて阿片を与えられ