「江戸牢獄・拷問実記」横倉辰次(雄山閣)

江戸牢獄・拷問実記 (江戸時代選書)

江戸牢獄・拷問実記 (江戸時代選書)

 「江戸牢獄・拷問実記」を読んだ。えん罪事件の守大助さんに関わっているから、興味があった。2014年11月にB型肝炎訴訟で大阪地裁に傍聴に行ったのだが、少し時間があったので梅田の古書街に立ち寄って見つけたものだ。
 本の帯には、「笞打、石抱、海老責。伝馬町大牢に繰り広げられる現世地獄。」と書いている。幕末の元南町奉行吟味与力の佐久間長敬が書いた「獄門実記」を元にして書かれている。テレビの時代劇では拷問の有様がよく登場するが、「獄門実記」などは参考にされているのだろう。犯罪者の刺青も、地域によって違っている。それを判別することで、犯罪者がどこで入獄しているかがわかるようになっている。

 江戸時代のようには暴力性は少しは減ったのだろうが、被疑者に対する陰湿さはさらに増しているように思われる。被疑者の人間性を認めない捜査・取り調べのあり方は改められるべきである。
 今日は午後から、守大助さんを支援する徳島の会の第11回総会がある。一日も早く守さんのえん罪が晴れるよう全国の支援する人達と手を結んでいきたい。

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鶴彬の川柳歌集「手と足をもいだ丸太にしてかえし」
◯生活苦しなびた腕にのしかかり
◯食い込んだ捕縄にそむく力こぶ
◯冬眠の蛙へせまる春の鍬
◯真理を紙にうつして活字の摩滅
◯銃殺という宣告にかわくのど