「桃源郷の機械学」武田雅哉と寒い朝とスダチ

 今日から9月。5時に目が覚めて外に出たら、外気が冷たい。20度であった。暑い時には早朝でも30度近くあったのだから、大変な違いである。風邪に気をつけなければならない。
 先日、連れ合いが「スダチ」をたくさん買ってきて、親戚・友人・知人に送ったら、お礼の電話が何人もの方からきた。この時期スダチを送り続けて40年近くになる。喜ばれているようだ。先週、広島に行ったが、広島のバスセンターの構内に土産物屋がたくさんあり、野菜・果物を売っている店もあった。そこには何と広島産のスダチも置かれていた。ビックリである。

桃源郷の機械学

桃源郷の機械学

 この本は、昨年3月にB型肝炎訴訟の裁判傍聴に大阪に行った時、阪急三番街にある古書店「杉本梁江堂」で買い求めたもの。真に楽しく想像力をかきたててくれる本であった。著者が30歳代の頃に書いた文章で、好きなように書いている(もちろん、適当ではなく、きっちり調べているのではある)。調べてみると学研M文庫の一冊として出版されてもいるようだ。
 本の帯には荒俣宏の文が書かれている。「夢見る怪物たちの、もうひとつの中華帝国。中国の途方もない機械=魔術。そのすばらしい源泉から驚異を呼びだした鉄人がいる。南方熊楠博物学を、澁澤龍彦が欧州美術を、そして寺田寅彦が物理学をおもしろくしたように、いま武田雅哉が中国学をおもしろくする!
 武田雅哉の本を読んだのはこれまでに、「〈鬼子〉たちの肖像」(中央公論社)、「万里の長城は月から見えるの」(講談社)、「世紀末中国のかわら板」(中野美代子との共著 福武書店)であった。どれもこれも読んでいて楽しい世界を見せてくれる。

台北陵クリニック筋弛緩剤えん罪事件の守大助さんをご支援ください!
B型肝炎訴訟をお考えの方は、全国B型肝炎訴訟弁護団へご相談を!
 湯浅竹山人編「粹の懐」昭和2年(1927年)12月発行
◯笑がほ作つて侘(わぶ)梅のはな、むねをはらさぬ朧月。
◯忍ぶ姿をちらりと見られ、月をうらんだほととぎす。
◯かはるまひぞと言ばの花を、ちらしとむない千年迄。
◯傍に居るよりアノ青柳は、けつく遠目で思わせる。
◯露と逢瀬に紐とく花の、なさけしらずに當たる風。