肝炎恒久対策原弁会議(松山)に参加、「漫画 吾輩は猫である」(近藤浩一路)

 7月8・9日は松山市愛媛県)の奥道後で、全国恒久対策原弁会議があったので参加した。全国から230名ほどの原告・弁護士が参加した。私が所属している大阪原告団弁護団からは30名近くであった。徳島からは、残念ながら私だけであった。全国B型肝炎訴訟弁護団によると、7月5日現在の提者数は24,655名、和解者数は17,991名。
 会場は奥道後の「壱湯の守」で、元「ホテル奥道後」という旅館であった。一度潰れて、現在の名前になったようだが、築40〜50年は経っているのだろう。施設としては古いが、お湯は大変良かった。最近のホテルは縦長で十数階の建物が多いが、ここは横長でロビーから会場まで、会場から別館の客室までの距離が半端でない。足腰の不自由な方には大変だ。
 8日の会議では、医療費助成実現の取り組み、肝炎対策、原告に対して行った「B型肝炎患者診療実態等調査報告」、B型肝炎創薬がどの程度進んでいるか、各地で行われている患者講義などの教育啓発の状況、7月3日の大臣協議の報告、広島原告団の「中四国交流集会報告}(昨年11月12日・13日)、各地原告団の報告など、盛り沢山であった。
 会議の後には清原浩先生(鹿児島大学名誉教授)による「患者団体に必要な心のケアについて」と題して講演があった。今までは肝炎の最新治療の話ばかりであったが、原告数の増加、原告による被害者からの相談の増加などがあり、こういったテーマの講演は、原告活動の質の向上にとっては時宜にかなったものと思った。臨床心理士の先生の話は分かりやすく、私達が肝炎患者(それだけでなく他人に対して)に接するときの考え方・方法を教えてくれるものであった。
 講演後は、懇親会。今回は予め席が決められて、翌日のグループ討議も懇親会で同席した人同士の話し合いということであった。皆さん、簡単な自己紹介をしながら食べ・飲み語り合った。日頃はなかなか肝炎のことを話せないことが多いが、ここでは皆肝炎患者であるので、心置きなく日頃の考え・悩みを話せたようだ。私たちの席は野球談義(特に広島カープ楽天イーグルス)の話で盛り上がった。熱心な人はキャンプ地に行ったり何十試合も観戦したりで、その熱心さに敬服させられた。これが肝炎からのストレス解消になっているのだろう。
 翌日の分散会は各テーブルでテーマを決めて話し合いが行われた。昨夜の続きのようなもなので、色んな話がされた。 
 国の来年度予算に向けて、肝硬変・肝がんに対する医療費助成制度を実現させるために、11月16日(木)に東京でオール肝炎サポート会議が行われる予定となった。これは全国の原告・弁護士、全肝協・薬害肝炎原告弁護団の共同の力で成功させていかなければと思った。
 松山に行く高速バスの中で、「漫画 吾輩は猫である」(近藤浩一路)を読んだ。

 なかなか楽しい本である。同じ著者の「漫画 坊っちゃん」も楽しいものであった。

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「江戸端唄集」(岩波文庫
◯都々逸百人一首
 かぢを絶えたる 私(わ)しや捨小舟 ゆくへもしらずに こがれゐる
 本歌:由良のとを渡る舟人かぢをたえ行方も知らぬ恋の道かな(曽禰芳忠)
 すけんぞめきの 人さえ見えず 秋はさみしい 格子さき
 本歌:八重葎(やえむぐら)しげれる宿の淋しきに人こそ見えね秋は来にけり(恵慶法師
 ※すけんぞめき 遊里で浮かれながらひやかすこと