日肝協代表者会議、守大助面会、干し芋見学、肝炎サポート国民大集会、大阪地裁期日、ダウン

 忙しい日々であった。11月12日(日)は午前9時過ぎの飛行機に乗って、千葉市で行われる日肝協の幹事会に近藤事務局長の代理で参加した。翌日に行われる全国代表者会議の打ち合わせのためであった。会場は千葉駅近くのTKPガーデンシティ千葉。午後6時からは参加者の交流会があった。70名ほどの参加。久しぶりに会う人もいて、楽しい交流会であった。
 翌日(13日)は代表者会議。ここで過去一年間の総括と今後の運動方針、予算・役員が決まる。患者会も高齢化が顕著で、患者会がなくなるところも増えてきている。その一方で肝がん患者の一部ではあるが医療費助成制度の実現が見込まれることになった。代表者会議では国会議員の支援のあいさつ、千葉県からの歓迎の挨拶、厚労省健康局疾病対策課肝炎対策推進室・小野室長による挨拶があった。
 また、日本肝臓学会を代表して千葉大学附属病院消化器内科教授の加藤直也先生から、挨拶があった。私たちが患者会を初めた頃には、肝炎を治すというより、いかに長く生きられるよう療養するかが中心であったが、それを考えると隔世の感がある。C型肝炎は治る時代になってきたし、B型肝炎も治ることがそう遠くないことになっている。そうは言っても、専門医に定期的にかかって治療することが大事だと、先生の話を聞いて思った。
 日肝協は1991年10月に全肝協を中心にして発足した。これまでも、①肝臓病の正しい知識の普及②肝臓病の研究の推進③医療費の公費負担の実現、などの活動を行ってきた。現在は全国26都道府県患者会41団体、約5,000名の会員がいる。
 集会では「千葉アピール」が採択された。


 今後は、肝硬変・肝がん患者の医療費助成制度の更なる前進、B型肝炎ウイルス排除薬の研究開発の加速化、肝炎ウイルス検診と陽性者のフォローの促進、が求められている。

 14日(火)は、千葉刑務所に無期懲役の刑で服役させられている守大助さんに面会した。大助さんには2015年6月に連れ合いと一緒に面会して以来であった。千葉県銚子の方と一緒に面会したが、面会室に現れた大助さんは以前と同じようににこやかな顔つきであった。少し腰を痛めているようで心配であったが、それほど深刻な症状ではないようで安心した。今は調理場で包丁を使って下仕事をしており、1,000名ほどの食事を作るので大変なようであった。再審の行方には色々と気にかけているが、全国の励ましてくれている会の皆さんには感謝の言葉を述べていた。今、全国各地で仙台高裁に向けて再審開始を求める要請ハガキに取り組んでいるが、ぜひ成功させて裁判官の姿勢を変えさせたいと感じた。徳島の会では、この要請ハガキと大助さんあての年賀状に取り組んでいる。

 面会の待ち合わせが12時過ぎだったので、時間つぶしに千葉市美術館に行って「北野恒富展」を見てきた。北野(1880〜1947)は金沢市生まれで、小林清親などに師事した画家である。お酒のポスターなども手がけている。図録を買おうと思ったのだが、この後の予定も考えて重いので止めた。
 我が家に帰ってきて書棚を見ると「明治・大正・昭和お酒の広告グラフティ」(国書刊行会 2006年10月)があって、彼のポスターがいくつも紹介されていた。

 14日夕方には水戸の長女宅に行った。翌日はきのこハウスからの見学で、干し芋づくりが盛んな茨城の事業所を見学するためであった。この晩は美味しい中華料理を娘一家と食べた。
 15日には朝から干し芋工場を見学した。県議をしている娘と茨城県の担当者2名が同行してくれた。徳島からは横田理事長と干し芋担当の女性が参加した。訪問したのは幸田商店と常澄農業作業支援センター。後者は以前訪問していろいろ教えていただいている。横田さんは予めネットで訪問先を調べ、質問事項もまとめていた。きのこハウスの干し芋作りをぜひとも成功させて、利用者の工賃を引き上げたいとの思いが伝わる質問であった。

 16日(木)は夕方から有楽町の東京フォーラムで「肝炎サポート国民大集会」があったので参加した。全国から1,200名余りの患者・家族・支援者・弁護士、国会議員などが参加して、盛況であった。
 厚労省の肝炎対策推進室の小野室長から、挨拶を兼ねて「肝炎対策の歩みと今後の課題」と題した日肝協代表委員の米澤さんとのやり取りがあった。また、国立国際医療研究センターの肝炎情報センター長の考藤(かんとう)先生から「肝炎治療の最前線」と題したミニ医療講演の挨拶があった。B型肝炎治療が大きく進んでいることが理解できた。
 水戸を早く出て、午前中に千葉県柏市にある父母の墓(柏湖南聖地公苑)に、松戸市に住む兄・弟と行ってきた。年に一度は墓参りをすることにしている。久しぶりに兄弟3人で昼食を取った。連れ合いは先月、女性たちで墓参り・食事をしている。
 この日は大森駅隣接のホテルに泊まった。 
 17日(金)はB型肝炎訴訟の大阪期日であったので参加した。今回は、日肝協代表者会議や前日の大集会などがあり、傍聴者は少なかった。原告2名と弁護団からの意見陳述があった。我が家にたどりついたのは夜9時前であった。連日の行動で疲労困憊。18日・19日は岡山で守大助の会の中四国交流集会があったのだが、疲れと風邪でダウンで不参加。今日もまだ体調がすぐれない。

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「江戸端唄集」(岩波文庫
◯都々逸百人一首
 つれなかりける 女郎をかへば 閨(ねや)のしごとは ひまなもの
 本歌:夜もすがら物思ふ頃は明けやらで閨のひまさへつれなかりけり(俊恵法師)
 かぼちゃ顔して なみだをこぼし 月やはものをも 能(よく)できた
 本歌:嘆けとて月やは物を思はするかこち顔なる我が涙かな(西行法師)