大掃除終了、「しっくりこない日本語」(北原保雄)、最後の中国語、「光十字に」

 24日からぼつぼつ我が家の大掃除を始めた。働いていた頃は、12月30日からが休みなので、2日間かけて大急ぎで大掃除をしたのだが、時間に余裕があるためと、身体が活発に動かないために今日までかかってしまった。一番手間がかかったのは、書棚に本と郷土玩具がある12畳の書斎であった。
 25日(月)は今年最後の中国語。この一年間、少しは進歩したのだろうか。とにかく、中国語が頭のなかに入ってこない。

しっくりこない日本語 (小学館新書)

しっくりこない日本語 (小学館新書)

 この本については11月22日に書いた。ウィキペディアの紹介によると、先生の履歴は下記のとおりである。
 「新潟県柏崎市出身。新潟県立柏崎高等学校、1960年東京教育大学卒業。1968年同大学院文学研究科国語学博士課程中退。東京都公立学校教員、和光大学講師、助教授を経て、1974年に筑波大学文芸・言語系助教授。1981年「日本語助動詞の研究」で筑波大学文学博士。1984年に同大学教授に就任。筑波大図書館長、1998年から2004年まで同大学学長。日本語に関する単著や監修を務めた著書多数あり、中でも『問題な日本語』は70万部を超えるベストセラーである。明鏡国語辞典編著者。TBS系列で放送されたバラエティ番組『クイズ!日本語王』では御意見番として出演していた。2012年春瑞宝重光章叙勲。2013年4月新潟産業大学学長に就任(任期は2017年まで)。
 東京都公立学校教員と書かれているが、この高校が、私が卒業した東京都立田園調布高校である。ここで北原先生に古文を習ったが、まるで文法は理解できなかった。本書にも文法についてたくさん出てくる。読んでいて頭が痛くなる。159ページに次の通り書かれていた。
 「『女』というのは決して悪いニュアンスを持つ言葉じゃなかったんですよ。ただ、和語なので漢語や外来語に比べて古臭い感じになり、変なイメージが付いて行く。私は大学を卒業してすぐに高校教員になったんですが、『女はここに集まりなさい』と言ったら女生徒に怒られました。『女子と呼んでください!』ってね(笑)。今は『あそこに女がいる』と言うと、変に取られちゃうでしょう。」
 言葉の解釈がどんどん変わっていく。そこで齟齬が生じる。「意味がわからないというのならまだしも、話し手と聞き手が同じ言葉を別々の意味に理解していたら、コミュニケーション不全に陥ってしまいます。」と語っている。今年はやった「忖度」についても語られている。いい日本語を話す努力をするには、うってつけの本である。

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 次回からは「山家鳥虫歌 近世諸国民謡集」(岩波文庫)と書いたのだが、義父の歌集「光十字に」の中から「戦陣抄」をもう少し紹介しよう。
◯出征に万歳歓呼で送られし村長の言葉耳底にあり
◯しんしんと夜は更けわたり遠吠えの犬の鳴き声闇にこだます
◯楼上の歩哨に寒き月の影蕭蕭として荒野は深し
洞庭湖湖上の月も故郷の月と同じと月を拝みぬ
◯白々と照らす荒野に分哨一人歩哨影ながかりき