きのこハウス理事会と「生活保護アクション25条大集会」参加

 27日(火)は夕方からきのこハウスの理事会があり参加した。主な議題は経営・運営報告(相変わらず厳しい状況である)と職員の人事異動・採用についてであった。シイタケの栽培では菌床の確保が最大の課題になっている。一方、サツマイモの収穫が始まり、その6次産業化を図ることも経営改善・利用者の工賃アップにつながる。10月11日に開かれた第14回きのこまつりは、天候にも恵まれ大成功であった。収益金も昨年以上にあったと報告された。
 昨日(28日)は東京の日比谷野外音楽堂で「生活保護アクション25条大集会」があったので、きょうされん徳島支部の代表として参加した。会場の開会は1時半からであったが、1時前からたくさんの参加者が全国各地から続々とつめかけてきた。1時からはゴスペルグループCoCoRo*Coによるミニコンサートがあった。女性4人のこのグループの歌声が晴天の秋空に響き渡って、気持ちよく聞けた。
 この集会の呼びかけ人は53名。著名な学者・作家・医者などが賛同している。それだけ、今の憲法25条(1.すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。2.国は、すべての生活部面について、社会福祉社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。)をめぐる情勢は、憲法9条と同じで、安倍自公政権によって破壊されようとしていることが理解されるのであった。集会の共同代表である尾藤廣喜さん(弁護士)が挨拶を行なった。そこでも「9条と25条は車の両輪だ」などと話された。
 現在、全国各地で生活保護基準の引き下げに反対する裁判が行なわれており、徳島でも裁判所に提訴されてる。7団体から当事者として訴えが行なわれ、人間としての尊厳が保てない生活を強いられている状況が報告された。また、医療・介護、障害者、派遣労働、年金の分野からの訴えもあったが、どれも生活保護と密接に関係しており、訴えの切実さが理解された。国会議員(共産党・生活の党・維新の党・社民党民主党)から連帯の挨拶があった。傑作なのは維新の党の川田議員の挨拶。「今は維新の党」と何度も言っていたが、大阪を含め維新の党の行く末が理解される挨拶であった。共産党の小池議員は、「安倍自公政権が財源を理由に保護費を削減するのは憲法25条違反」だと強調していた。どういうわけか、参加議員のなかで民主党だけが選挙での野党協力について語っていなかった。今、国民が求めているのは野党協力の実現で、自公政権を倒さない限り憲法9条も25条も守れないと、私は考えるのだが残念であった。
 

 集会の最後に、集会アピールが採択された。以下は、その全文で、作家の雨宮処凛さん(この日の司会を医師の本田宏さんと担当)が草案を作った。
 貧困は、お金だけの問題ではない。
 貧困は、人間の尊厳を破壊する。
 人間関係を奪い、社会や他者への信頼も奪う。
 教育の機会、医療へのアクセス、住む権利――。住民登録を奪い、選挙の機会も奪う。
 人並みの生活、そのすべてを奪い去る。
 そして、自分は生きていい、価値ある人間なのだという自己肯定感も奪う。
 自分は少しくらい迷惑をかけても助けられていい人間なのだ、SOSを発信していいのだ――。そんな気持ちも奪う。
 貧困が奪うもっとも大きなものは、生きる上で一番大切かもしれない「助けて」という言葉ではないだろうか。
 私たちは、無差別平等に生きる憲法と制度を持っている。
 貧困に命を奪われないためのしくみはある。
 私たちはもっと「助けて」と言っていいし、私たちはもっと「助けて」と言われていい。
 生活保護制度という命の砦を、私たちは守り、より良いものに作り変えていく義務がある。
 誰一人、貧困に殺されない社会。
 そんな当たり前のために、私たちは声を上げ続ける。

 集会後、代表団が厚労省に集会アピール要望書を持参した。また、銀座までのパレードも行なった。
 この日の集会には、主催者の予想を大きく越える4,000名以上が参加し、募金も730,251円あったと報告があった。私にとっては久しぶりの日比谷野音であった。

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瀬尾茂信著(義父) 歌集「光十字に」から、 
○髭面と垢にまみれて帰りたる戦地の土産は虱(しらみ)にてありき
○DDT頭からふられて上陸し焼土の故国に立ちすくみたり
○仙崎に初めて祖国の土をふみ敗戦の様に涙さえ出ず
○復員の姿みつけて問いかくる老婆に母の姿重なる
○これ程と思わぬ国の荒廃に復員の喜び悲しみとなる